Mickey-sonのホーム山の部屋登山の記録→青森県→八甲田山

登山の記録  青森県

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 八甲田山(はっこうださん)

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     所要時間 6:05 水平歩行距離 9.4Km 累積標高 ±770mH     

【日  時】 2022年9月19日(祭)
【山  名】 八甲田山 1584.5mH
【山  域】 青森県弘前市
【天  候】 晴れ
【メンバー】 もりごん、あや、のむ、Mickey-son 4名
【コース 】 3日目(18日)
盛岡駅宿9:00→発荷峠第一展望所10:40→奥入瀬渓流散策18:00→酸ヶ湯温泉キャンプ場
4日目(19日)
酸ヶ湯温泉朝食バイキング6:30→酸ヶ湯インフォメーションセンター登山口(900mH)7:30→白骨林(970mH)7:50→地獄湯の沢(1190mH)8:45→仙人岱ヒュッテ分岐(1315mH)9:20→仙人岱ヒュッテ(1320mH)9:21→辰五郎清水水場(1315mH)9:25→小岳分岐(1320mH)9:31→鏡沼(1520mH)10:10→祠(1565mH)10:20→大岳頂上(1584.5mH)10:20~:50→井戸岳、赤倉岳分岐(1435mH)11:05→大岳避難小屋(1435mH)11:10→ロープウェイ分岐(1215mH)11:55→上毛無岱展望所(1170mH)12:00→階段(1115mH)12:25→下毛無岱展望所(1045mH)12:35→酸ヶ湯温泉登山口(890mH)13:30→酸ヶ湯インフォメーションセンター駐車場(900mH)13:35→青森駅ホテルまで車移動15:30
5日目(20日)
青森駅宿10:00→津軽岩木スカイライン→弘前城観光→青森空港18:10→大阪伊丹空港19:45

3日目(18日)日曜 十和田湖観光

 本日は青森県への移動を兼ねて十和田湖観光を行った後、明日の八甲田山登山のため宿泊予定地の「酸ヶ湯(すかゆ)温泉」へ移動。その有名温泉で湯あみした後、すぐ近くの酸ヶ湯温泉キャンプ場でテント泊。

 東北自動車道の安代JCTで青森方面に進路変更しないといけないのに車内雑談で気を取られてしまい八戸自動車道に進んでしまう。仕方無いので次の浄法寺ICで高速を降り、地道から県道181号線で山越えを余儀せざるを得なくなった。くねくね道のアップダウンを繰り返し、散在する牧場の間を国道104号線でドライブして十和田湖に到着。あまりのくねくね道でのむさんが途中で車酔いをしてしまう。スムーズな運転でなく御免。🙇‍♂️

 十和田湖に到着後、まずは「発荷(はっか)峠第一展望所」に行き、大きな二重カルデラの十和田湖全体を俯瞰してから「奥入瀬(おいらせ)渓流」観光に向かう。休日にもかかわらず紅葉には時期が早いためあまり人出は無く、ゆっくりと観光できる。上流から適宜に車を止め、奥入瀬渓流を散策する。散策後、大きな道の駅「奥入瀬」に寄り道して酒、つまみを購入して本日の宿泊地「酸ヶ湯温泉」に向かう。途中の道両側にスラリとしたブナが幾重にも立ち並ぶ「八甲田ブナ二次林(一度伐採したブナから再び芽吹いて育った林)」の中を気持ち良くドライブしていく。この「ブナ二次林」は岩手県の八幡平付近の高速沿いにもあった。

 「酸ヶ湯温泉」はもっと鄙びた場所かと思っていたがどうしてどうして国道103号線沿いにあり、観光化され多くの観光客が訪ねてきている。見た目にはその辺りの日帰り温泉と変わりはない。
当夜はテント泊を予定しているのですぐ近くに在る酸ヶ湯テント場(固定サイト トイレ、炊事場、電源在り 一張り1000円)でテントを張った後、歩いて5分ほどの温泉に入りに行く。入浴料はキャンプ利用者は1000円のところを600円。名物の「ヒバ千人風呂」(洗い場は無し)は大きな青森ヒバ(ヒノキアスナロ)造りの建屋であり柱が一本もない古びた情緒ある雰囲気を醸しだしている。「四分六分の湯」は混浴となっているが一部木柵で区切られて女湯としているがエプロンのような湯あみ服を着て男湯の方にも来ている女性もいる。「熱の湯」は浴槽の底から源泉が沸いている。

 湯上り後、ここの露店で酒のあてとしておでんも購入してテント場でささやかな酒宴を開く。時折小雨もあり、少し肌寒い。就寝はテントを持っていない私だけは寝袋で車中泊。車内は20℃程度で結構暖かく寝袋も必要ない感じである。期待していた満天の星空は叶わず。夜中にかなり激しく雨が降り出す。明日には止んでいるようにと思いながら助手席で寝にくい体勢でうとうとする。

発荷峠第一展望所からの十和田湖全貌→ 左奥の銚子大滝と奥入瀬渓流→
酸ヶ湯温泉宿と奥に八甲田山の大岳→ 酸ヶ湯温泉ロビー→
 
酸ヶ湯固定キャンプ場にて→

4日目(19日)祭日 八甲田登山

 目を覚ますと辺りは昨夜の雨で濡れているが雨は上がっている。酸ヶ湯温泉宿内でバイキング朝食(1650円)をとった後、「酸ヶ湯インフォメーションセンター」の広い駐車場に車を止め、登山準備。天気はどんよりと曇っており、台風14号の影響が気になるところだがまだ福岡市のあたりをウロウロしているようなので雨が降らないことを願って目の前の八甲田神社鳥居がある登山口から反時計回りの周回登山に出発。長年念願していた八甲田山の「毛無岱(けなしたい)」への登山に突入。Go,Go❗❗
 ちなみにこの登山口には「日本山脈縦走起点」で秋吉台まで5000Kmと書かれている。

 昨夜の雨で水溜りのできた熊笹の中を進んでいくが途中からシュロ皮を網で固定した登山道となり滑らず、水はけも良いため非常に歩き易い。他の登山道にも設置してもらいものだ。突然左側に立ち枯れした木々が現れる。何故か行程上、この場所だけであった。しばらくは樹林帯の中、熊笹に覆われた岩が多くある道歩きで展望は無い。登山口から2Km地点ぐらいから正面に硫黄岳が顔をのぞかせている。だんだん沢音が聞こえてくると共に硫黄の匂いがしてくる。

 樹林帯を抜けると、黄褐色の土と岩場の「地獄湯の沢」に到着。火山ガスのため周りに植栽はなく、視界は広がっており、振り返ると遠くに独立峰の「岩木山」を見ることができる。今日の下界は雲海の中である。崩落現場のような場所で岩が転がっている沢を一本橋で横断して島に渡り、もう一度沢を渡る。ガスと崩落の危険性のためか「立ち止まらずにさっさと歩け」と注意書きがある。しばらくは沢沿いにガレ場を赤いペンキに従って登っていく。「地獄湯の沢」と名付けられているので沢を流れる水は温泉かなと手を浸してみるが何てことはない普通の谷水である。再び深い熊笹の中入ると仙人岱と呼ばれる湿原となり緩やかな木道歩きとなる。正面に「小岳」が見えると「仙人岱ヒュッテ」への案内が表れる。折角なのでコースを外れ、右に折れて「仙人岱ヒュッテ」に立ち寄る。

 元の道に戻ると1m四方の井戸風の「八甲田清水(辰五郎)」がありベンチも設置されている。浅い底から水が湧いているようだ。ここでボトルの水を冷たい湧き水に詰め替える。この先で「小岳」や「高田大岳」への分岐を通過するが「仙人岱湿原」はまだ続いており、左側には大きな池塘もあり広い平原となって周囲には黄色い花が咲き乱れている。右手に「小岳」、正面に「大岳」を眺めながら歩みを進める。「大岳」の取りつきになると徐々に勾配がきつくなり、付近には青森椴松(アオモリトドマツ)を見かけるようになる。山頂近くにある「鏡沼」は爆裂火口に水が溜まった池で森青蛙(モリアオガエル)、黒山椒魚(クロサンショウウオ)、雌筋源五郎(メススジゲンゴロウ)が生息している説明されている。ハイ松が多くなると火山礫のガレ場となり、「岩木山」を眺めながら空に向かって頂上まで続く丸太で作られた歩き辛い階段を上っていくことになる。左手下方には「酸ヶ湯温泉」が見えている。

 ロープで囲まれた広々とした一等三角点のある頂上に到着。360度の大パノラマ!南には南八甲田連峰と十和田湖、東北の山々、北には津軽半島、青森空港、下北半島から津軽海峡、北海道まで遠望360度の展望できるようだが本日は遠くは霞んで確認は叶わない。八甲田ロープウェイの山頂公園駅と雲海の中から頭を出している岩木山だけははっきり特定できる(笑)。時折、霞が取れて広大な津軽平野も見ることができる。簡単な昼食をとる。

酸ヶ湯インフォメーションセンター前の八甲田山登山口→ 雨で濡れた笹原の中の道→
左手に立ち枯れ林→ シュロ皮を網で固定した歩き易い登山道→
火山岩が現れ始める→ 深い熊笹の中の道→
岩がゴロゴロの沢筋を横断→ 振り返って南八甲田連峰方面→
もう一度沢を渡る@地獄湯の沢→ 硫黄の匂いや色合いで火山であることを認識させられる→
振り返ると雲海の中に岩木山が眺望できる→ 湿原帯に入り小岳を見ながら木道を進む→
右に折れて仙人岱ヒュッテへ立ち寄る→ 仙人岱ヒュッテ→
辰五郎清水の水場@仙人岱→ 小岳への分岐→
池塘を横目に大岳に向かう→ 湿地帯の道の両側に黄色い花園→
振り返ると眼下に仙人岱 先には硫黄岳も見える→ 森林限界を抜けるとつづら折りの火山礫のガレ場となる→
酸ヶ湯温泉と岩木山@鏡池→ 森青蛙、黒山椒魚が生息している鏡池→
頂上まで長々と続く歩き辛い階段道→ 祠を見ると頂上は近い→
ロープで囲われた広地の八甲田大岳頂上→ 4人で登頂記念撮影→
八甲田山頂からの眺望→

 山座同定盤を見ながら周りの山々の眺望を堪能した後、北側にある「井戸岳」や「赤倉岳」を眺めながら麓に見える「大岳避難小屋」に向かって階段を下って行く。「井戸岳」の山麓には大きなくぼみの噴火口がありその淵に沿って「井戸岳」への登山道も見える。
 道は相変わらず、荒れた階段である。下るに従って、周りはハイ松や熊笹に囲まれてくると右手に「井戸岳」や「赤倉岳」への分岐が現れる。進路を左に取り、「毛無岱」へと向かうが道はここから平坦路に変わる。少し歩くと頂上から見えていた「大岳避難小屋」に到着。正面左に岩木山を眺めながら緩やかに下っていく。

 木道が現れると右手から八甲田ロープウェイの山頂公園駅からの道と合流する。ここからいよいよ待望の「毛無岱」の湿原となり、平坦な道がずーっと続いている。まずは「上毛無岱」、草原がが広がり、全面の黄色い草紅葉である。「尾瀬」を彷彿とさせる。左手に木製テラスの「上毛無岱展望所」が現れる。右手に「田茂萢岳(たもやちだけ)」が望める。また振り返ると雄大な北八甲田連峰の「大岳」、「井戸岳」、「赤倉岳」を眺めることができる。

 やがてしばらく樹林の中を歩くと目の前が開け眼下に「下毛無岱」の湿原全体が見える。メディアで「毛無岱」を紹介する時によく使われる絶景撮影ポイントである。念願の景色が見られて感激もひとしおである。実現できて嬉しい。ここから長い木階段で急激に下っていくと「下毛無岱」の湿平原に到着。「上毛無岱」と同様な湿地帯ある。「下毛無岱」にもテラス状の展望所が設置され草紅葉を堪能できる。横には「丸沼」の池もある。

 「下毛無岱」を抜けると酸ヶ湯温泉までは樹林帯の中の道となり、黙々と歩くのみ。眼下に酸ヶ湯温泉旅館が見えて来てからもまだまだ道のりは遠く、急な段差の大きい道を下らなければならない。酸ヶ湯温泉西側にある登山口に下山すると国道103号線となりそのまま橋を渡って酸ヶ湯温泉前を通過して酸ヶ湯インフォメーションセンターの駐車場に無事に戻る。

井戸岳、赤倉岳を眺めながら大岳避難小屋へ下っていく→ 井戸岳や赤倉岳への分岐→
左手に大岳避難小屋→ 右手に八甲田ロープウェイ方面への分岐→
草紅葉の上毛無岱に突入 正面に岩木山→ 振り返ると草紅葉の先に大岳→
上毛無岱→
上毛無岱展望所から→ 振り返って上毛無岱展望所から北八甲田連峰→
上毛無岱展望所付近から→ 上毛無岱から眼下に下毛無岱を望む→
転々とナナカマドが植生している下毛無岱の眺望→ 樹林帯に入る これ以降展望なし→
酸ヶ湯温泉西側にある登山口に下山→ 国道103号線で酸ヶ湯インフォメーション駐車場へ→

 トイレは酸ヶ湯インフォメーションセンター、仙人岱ヒュッテ、大岳避難小屋にある。

 関西からは遠い東北の山にもう登ることはないだろうと思っていたがもりごんさんのお誘いのおかげで念願の毛無岱に来ることができた。感謝である。今回の登山で唯一の心残りは紅葉には少し早かったことである。

 下山後、着替えをスーツケースから取り出さなければならないため酸ヶ湯温泉には入らず、直接、青森市のホテルに車で向かう。ホテルで汗を流した後、青森駅前の居酒屋に繰り出す。今日は飲む体制は十分である。ここでも初めて特大の「銀サバの干物焼き」を食する。八戸前沖鯖ブランドであるようで非常に美味であった。

5日目(20日)火曜 岩木山登山が中止で弘前市観光

 本日の予定は車で津軽岩木スカイラインの岩木山8合目ターミナルまで行ってから百名山の「岩木山」に登頂。その後、青森空港からJALで大阪伊丹空港に向かうつもりである。夜半にかなりの雨が降っていたが幸いにも起床時には雨はやんでいる。近くにある青森港を散策してからホテルで朝食を食して10時にホテルを出発。

 国道7号線から県道3号線で弘前市に入るとあちこちでリンゴ園があり道路から手の届く所にリンゴが生っている。ついつい、手を伸ばしたくなる。津軽岩木スカイラインに到着するがフェンスが立てられ、いきなりの通行止め。ガーン、ガックリ、残念無念❗❗ 令和4年5月9日(月)より土・日・祝のみの営業で平日は休業しているらしい。諦めてUターンして引き返すことに。時間はたっぷり残っているので途中、露店の「嶽きみ(だけきみ)」直売所で青森の嶽高原で収穫されたブランドとうもろこしを購入して食べる。

 次に道中にある「岩木神社」に立ち寄る。由緒ある広くて立派な神社である。ついでにここからの岩木山登山口も探求すると本殿の左側に「百沢登山口」あった。この後、途中で無人販売所でリンゴやプルーンなども購入、味わった後、昼食をとり、夜桜で有名な弘前城に向かう。津軽藩の弘前城を散策して弘前市観光館、裏手にあるミニチュア異人館、郷土文学館などを観光。弘前に多くの洋館があるというのは意外であった。

 ずーっと心配していた台風14号も栃木県辺りで青森、大阪にはあまり影響はないので飛行機の欠航も無く予定通り運行されている。青森空港でレンタカーを返却後、空港内で軽食を取り、JALの飛行機で大阪(伊丹)空港に向かう。しかしまたしても事件が発生。搭乗時の手荷物検査で引っかかってしまう。以前にも同じ失敗をしたのだがまたしても荷物の入れ替えを失念して機内持ち込みリュックにナイフなどを入れたままであった。幸いにも時間があったので別梱包してもらって事無きを得た。お騒がせしました。離陸後、地球表面の赤い夕陽と大阪の夜景がきれいだった。

 今回の登山は台風接近中にもかかわらず、登山中は雨に降られることもなく展望を楽しみながら登ることができ、良い山旅であった。唯一の心残りは「岩木山」を制覇できなかったことか。

観光

青森県観光物産館アスパム@青森港→ 青森ベイブリッジと青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸@青森港→
陸奥湾@青森港/青い海公園→ たわわに実ったリンゴ園@弘前市→
岩木山神社→ 岩木山百沢登山道
青森に存在する洋館群のミニチュア→ ねぶた展示@弘前市立観光館→
ねぶた展示@弘前市立観光館→ ねぶた展示@弘前市立観光館→
伊丹空港付近の夜景

総費用は交通費、宿代、飲み代などを含めて約8万5000円であった。

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