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【日 時】 | 2013年10月13日(日)〜10月16日(水) |
【山 名】 | 御嶽山(おんたけさん)3067m |
【山 域】 | 御嶽山 |
【天 候】 | 14日:晴れ 15日:曇りのち雨 |
【メンバー】 | 白馬夫婦、和田、Mickey-son 4名 |
【コース 】 | 一日目(14日) 濁河温泉登山口(1780m)7:20→仙人滝(1850m)7:40→仙人橋(1870m)7:45→ジョーズ岩(2000m)8:10→湯の花峠(2103m)8:40→蛙岩(2205m)9:05→胡桃島キャンプ場分岐(2250m)9:20→のぞき岩(2270m)9:25→8合目、おたすけ水(2450m)10:25→雷鳥岩(2705m)12:05→五の池小屋(2780m)12:25〜13:25→継子岳山頂(2858.9m)14:05→継子二峰(2835m)14:20→四ノ池沢横断(2680m)15:00→三ノ池分岐(2760m)15:20→五の池小屋(2780m)15:35→飛騨頂上(2811m)15:38 二日目(15日) 五の池小屋7:05→三の池分岐(2780m)7:15→白龍教会、避難小屋(2870m)7:35→賽の河原(2830m)7:45→二の池小屋新館(2890m)8:00→二ノ池分岐(2920m)8:05→36童子の塔(2980m)8:25→地獄谷(3000m)9:00→剣ヶ峰(3067m)9:20〜:35→福仙菩薩(2940m)9:45→黒沢登山道分岐(2935m)9:50→二の池小屋本館(2910m)9:55→二の池小屋新館10:00→白龍教会、避難小屋10:20→摩利支天乗越(2930m)10:35→五の池小屋11:00〜:55→おたすけ水12:50→のぞき岩13:20→キャンプ場分岐13:30→蛙岩13:40→湯の花峠14:00→仙人橋14:45→仙人滝15:00→登山口15:10 |
1日目(14日)水平歩行距離 7.3Km
今回は日本で14番目に高い木曽の御嶽山に登る。
13日夜の10時に明石を出発。中津川で高速を降り、国道19号線(中仙道)、国道361号線から木曽福島で県道20号線に入り、再び国道361号線に合流して長峰峠の先で県道463号線に入り、4時30分頃に濁河(にごりご)温泉登山口前の市営駐車場に到着。頭上には満天の星空が間近に見える。
。早速テントを張り、寝袋に入り仮眠するがしばらくすると寒さのため眠れない。予定を早めてテントをたたみ、6時に朝食をとる。体を温めるためにカップめんを食する。出発前に白糸の滝(落差15m、幅5m)を見るためほんの少し道を戻り観光に行く。御嶽山は滝の山と言われ多くの滝がある。
登山口の標識には飛騨頂上までは4.5Km、剣ヶ峰までは5.2Kmと表示されている。登山道は飛騨頂上まで#42の順番が振られて約100m毎に標識がかかっている。出発するとすぐにバイオトイレと登山届け所が右手に、正面には嶽橋と御嶽大明神の鳥居が見える。神社には7福神の石像が出迎えてくれる。境内を横切り、その先の仙人滝への遊歩道(木道)を左に見て木橋を通り、吊り橋の仙人橋で草木谷を渡る。ほのかに硫黄の匂いがしてくる。ここから本格的な山道となる。
本コースは針葉樹が多く広葉樹は少ないので紅葉はあまり見られない。また展望も少ない。丸太階段と石畳の道を次々と進む。ナナカマドの真っ赤な実が所々に落ちている。大きな岩の横にジョーズ岩との標識が。そう見ればそうかなぁと思う程度である。名前からして近年誰かが付けた名前みたいだ。#16の湯の花峠は峠らしき雰囲気は無い。ここでは下から湯の香りがするから名付けられたらしい。半鐘が釣り下がられているが御嶽山ではあちこちに見かけられる。摩利支天が見え出す。#19の蛙岩は誰かが岩にペイントしてそれらしく見せている。更に進んで左に胡桃島キャンプ場への下山道を見るとすぐに#22、のぞき岩の標識に出会う。何か覗けるのかなと思い、下を覗き込むが樹木が生い茂り何の変哲も無い場所である。横には避難小屋がある。8合目のおたすけ水の場所でも名前に反して水場はなし。どうもコース上の各ポイントはすべて期待を裏切られる。目印として無理やり付けた名前のように思われる。日帰りの登山者も結構おり、どんどん追い越されていく。
右手に摩利支天の全貌も見えてくる。#32ぐらいで森林限界を抜け、はい松帯になる。日陰がなくなったため日差しがきつく感じられる。眼下には濁河温泉が見える。ジグザグに進み、山頂近くで雷鳥岩の標識があるためひょっとしたらと思い、ハイ松付近を注視するが時間的にも天気的にも条件は悪く雷鳥は見ることはできなかった。一人が寝不足のため体調を崩し登坂ペースはグッと落ちている。案内では五の池小屋まで3時間半であるが最終的に5時間かかってしまう。従って1日目のコースタイムは参考まで。やはり夜駆けは年寄りには無理がある。
五の池小屋到着後、玄関前に最近できた立派な木製テラスでビール(500円/350cc缶、800円/生ビール)で乾杯した後、持参した弁当で昼食とする。すっきりした気持ちの良い青空である。テラス下の五ノ池は水がほとんど干しあがっている。山小屋は本日が営業最後の日とあって小屋の屋根に大量の布団が干してある。飛騨頂上は小屋の裏手にある。
濁河温泉の御嶽登山口→ | バイオトイレ→ | 嶽橋と御嶽大明神の鳥居→ |
石畳と丸太道を進む→ | 仙人滝を左に見て→ | つり橋の仙人橋→ |
数少ない紅葉→ | ジョーズ岩→ | 湯の花峠 → |
ナナママド→ | よく整備された石畳→ | 蛙岩→ |
のぞき岩→ | 8合目、おたすけ水→ | 継子岳方面→ |
摩利支天→ | ハイ松と下方に濁河温泉街→ | 雷鳥岩→ |
五の池小屋 屋根に布団が→ | 水が干しあがった五ノ池→ | 小屋裏手にある飛騨頂上→ |
昼食後、継子岳方面のお鉢めぐり(時計回り)に出発。ガレ場のコースである。展望は晴れているにもかかわらず遠方には雲がかかり、周りの有名な山々は見えない。右手下方には四ノ池が見えるが水は涸れている。しかし四ノ池周りの景色は雄大である。継子岳を過ぎて広々とした尾根筋を歩く。気持ちの良いコースである。ここで珍しいブロッケン現象が2箇所で見られた。継子二峰からは岩場を急激に下るルートで非常に歩き辛い。四ノ池から流れ出る沢までドンドン下っていく。
四ノ池という名前が付けられているがは東側が大きくえぐられている為、中央付近から水が湧き出しているにもかかわらず水を貯める形状でないので池の態をなしていない。幅3m程の水が流れる沢を渡ってから尾根筋の登りとなる。左に三ノ池への分岐を見て直進する。左手下方ににエメラルド色の水を湛えた三ノ池が見えてくる。最後の急登を登りきると五の池小屋の南側に出る。
夕食前の17時15分頃には小屋の前で眼下に見事な雲海が、その先に沈み行く夕日が眺められた。明日、天気が崩れるとは思われない状況である。
6時からの夕食時には最後の営業日ということで、食事の後、あるじから暖房用の薪ストーブで焼いたピザを振舞ってくれた。この薪ストーブは非常に暖かくて優れものである。小屋にはテレビは無く、情報は持参したラジオか携帯で取得するしかない。食堂付近でスマートフォンは使用可能である。天気をチェックすると明日の天気予報は台風26号が接近してきて夕方から崩れるそうである。折角の山旅なので何とか持ってくれる事を願いながら9時前にに就寝する。本日の宿泊は20人程度なのでゆったりと横になることができる。。しかし3連休だったため前日は130人も泊まったらしい。各部屋にコンセントが在り、携帯の充電可能。トイレは屋外にある。
四ノ池も干しあがっている→ | 左は継子岳 右は継子二峰→ | 振り返って五の池小屋方面→ |
継子岳を目指して→ | ささくれだった岩群→ | 摩利支天と左に剣ヶ峰→ |
広々とした継子岳山頂→ | 前方の継子二峰に向かう→ | 珍しいブロッケン現象→ |
継子二峰→ | 継子二峰を振り返る→ | 南西側から広大な四ノ池→ |
左手にエメラルドの水を湛えた三ノ池→ | 右手に四ノ池全景→ | 正面に飛騨頂上 左に三ノ池 右に四ノ池→ |
夕日に照らされた五の池小屋→ | 夕日に映える摩利支天と雲海→ | 雲海の中に浮かぶ八ヶ岳→ |
2日目(15日)水平歩行距離 5.6Km
ご来光は5時50分頃の予定であるので準備を整えて小屋のすぐ裏の飛騨頂上神社に行ったのだが眼下は一面の雲海であるが遠方はあいにく雲が立ち込め、残念ながら見ることはできなかった。
6時からの朝食を済ませ、水を100円/リッターで購入して出発。現在、天候は曇りであるが台風は予想より速度を増して移動しており昼には雨が降り出しそうである。従って今回は摩利支天登頂は断念して剣ヶ峰の往復のみに計画を変更する。小屋の好意でリュックを預かってもらい、空荷で剣ヶ峰に向け出発する。しばらくは尾根を外れ、摩利支天の東側の斜面を進み、左下に三ノ池を見ながら縦走していく。道には所々に霜柱が立っているが寒さはあまり感じられない。
急登の岩場を登りきると摩利支天尾根で緩やかに下ると正面に避難小屋が見えてくる。白龍教会で横には避難小屋があり、トイレもある。その先は広々とした賽の河原である。二の池小屋新館を過ぎると急登となる。振り返ると槍ヶ岳、その左には笠ヶ岳がうっすらと見える。やっと北アルプスを見ることができた。富士山は相変わらず見えない。
外輪山のお鉢めぐりは反時計回りに進む。左手下方に見える一ノ池はやはり水を湛えていない。霧が時折、出始める。尾根伝いに大きな岩を縫いながら進み、地獄谷付近では景観が様変わりし、硫黄の匂いがしてくる。噴煙は2箇所で立ち上がっているがその規模は小さなものである。しかし名前のとおり地獄の雰囲気でまだ活動している火山を認識する。その先には継母岳と頂上に雲がかかった白山も見えてきた。最後の急な岩場を登りきると剣ヶ峰頂上である。ガスって展望は無し。
剣ヶ峰の寒暖計は4℃を示している。御嶽頂上山荘ではちらほら登山者を見かけるが山荘は閉鎖準備をしていた。15日には御嶽山の全ての山小屋は閉鎖されている。参拝と記念撮影をした後、剣ヶ峰を後にして下る頃には濃霧が立ち込めてくる。福仙菩薩では強風のためか石の鳥居がポッキリと根元から折れている。黒沢、王滝分岐に差し掛かる頃には10mほどの視界しかなくなる。ガイドロープと石にペイントされたマーキングを確認しながら二ノ池を目指す。しかしまだ雨は降ってこない。御岳ロープウェイ分岐を右に見てから覚明上人立ち往生、二の池小屋本館前を通過した後、往路とコースを変え、摩利支天乗越を経由して五ノ池を目指す。急登となる。しかも乗越への登り付近から風が出てきて雨が降り出してきた。急遽、合羽を羽織る。
乗越を下り切ると五の池小屋に到着。小屋はもうすでに雨戸を閉め、電気も止められ、着々と閉館の準備が進められている。薄暗い中で今朝、頼んでいた弁当(ちらし寿司)を開いて昼食とする。小屋の女性がサービスで味噌汁を準備してくれる。
三ノ池と八ヶ岳と中央アルプス→ | 東側の腹を歩く→ | 摩利支天尾根へ→ |
乗鞍岳と一番奥中央に槍ヶ岳→ | 摩利支天の南側斜面→ | 白龍教会と避難小屋とアルマヤ天ピーク→ |
二ノ池へ向かう→ | 賽の河原と正面に剣ヶ峰→ | 左に二の池小屋本館 正面に新館と剣ヶ峰→ |
二ノ池と池の左側に本館小屋→ | 振り返って摩利支天全姿→ | 摩利支天乗越と乗鞍岳→ |
36童子の塔と剣ヶ峰→ | 一ノ池の周りをお鉢めぐり→ | 地獄谷→ |
王滝奥の院(地獄谷展望台)→ | 剣ヶ峰への最後の登り→ | 剣ヶ峰頂上にある御嶽神社奥社→ |
鳥居がポッキリと折れた福仙菩薩→ | 黒沢、王滝分岐→ | 御岳ロープウェイ分岐→ |
二の池小屋本館前→ | 二の池→ | 摩利支天乗越→ |
昼食中から雨がひどくなり、本格的な雨支度をしてから下山を開始する。我々が最後の登山客となった。石(安山岩?)が多い登山道ではあるが石の表面はあまり滑らないため丸太や土の上を歩くより安定している。樹林帯に入るころには雨も小降りとなるが黙々と下山するのみである。脚がくたびれてくる。
濁河温泉の湯元館に到着後、濡れた装備をストーブで乾かしてもらい、24時間入ることができる源泉掛け流し風呂に入り、疲れを癒す。源泉は少し茶色がかった53℃の湯で湯の花峠付近からホースで800m引いてきているらしい。夕食は飛騨牛の陶板焼き+岩魚の塩焼きとビールなどを味わってゆっくり就寝。
あくる日は雨の中、近くの市営露天風呂の上側にある緋(ひ)の滝(落差20m、幅4m)を見物した後、県道441号線で巌立(がんだて)公園に立ち寄る。この頃から雨は上がり、国道41号線で下呂温泉まで行き、一風呂浴びて昼食を摂った後、帰路につく。
※巌立:約5万4千年前の御嶽山の大噴火によって摩利支天から17Kmも流れて来た溶岩が冷えて固まったときに柱状節理ができた。高さ72m 幅120mの柱状節理の大岩壁
おいしかった旅館での夕食 | 緋の滝 | 溶岩が削られた 巌立 |
今回のコースでは針葉樹とハイ松が殆どで紅葉ポイントは少ないため、秋に登るなら他のコースのほうが良い。火山の山とあって岩がゴロゴロしている山との印象。
頂上付近で採取したクロマメノキの実(少し時期が遅かった)をジャムにして物をメンバーより頂いた。
湯元館 0576-62-3110