Mickey-sonのホーム山の部屋登山の記録→北陸→白山

登山の記録  北陸

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白山(はくさん) 登山

【日  時】 2020年10月5日(月)~10月8日(木)
【山  名】 白山 御前峰(ごぜんがみね) 2702.1mH 大汝峰(おおなんじみね) 2684mH
【山  域】 北陸
【天  候】 2日間 快晴
【メンバー】 Mickey-son 1名
【コース 】 移動 5日(月)
9:00出発→高速道→北神戸線→中国道→名神高速道路→西大津バイパス→湖西道路→北陸道→中部縦貫道→永平寺→国道157号線→白峰温泉郷で宿泊

一日目 6日(火)  所要時間:5:55  水平歩行距離:7.6Km 累積上り:1380m 下り:136m
旅館(500mH)8:00→別当出合駐車場(1200mH)8:20~:25→別当出合登山センター(1260mH)8:35→一歩通行出口(1305mH)8:45→一歩通行入り口(1365mH)9:00→中飯場(1500mH)9:20~:25→別当覗き(1750mH)10:05→甚之助避難小屋(1960mH)10:45~:55→南龍分岐(2080mH)11:15→エコーライン分岐(2095mH)11:30→トンビ岩コース分岐(2080mH)11:40→南龍山荘(2080mH)11:40~12:30→柳谷(2180mH)12:57→アルプス展望台(2290mH)13:15~:25→平瀬道分岐(2450mH)14:00→白山室堂(2450mH)14:15

二日目 7日(水)  所要時間:9:25  水平歩行距離:10.4Km 累積上り:510m 下り:1705m
白山室堂(2450mH)5:05→御前峰頂上(2702.1mH)5:35~6:15→紺屋ヶ池(2595mH)6:30→翠ヶ池(2595mH)6:40→大汝峰頂上(2684mH)7:15~:30→七尾山分岐(2580mH)7:45→分岐(2580mH)8:05→お池巡り分岐(2575mH)8:15→百姓池(2575mH)8:18→千蛇ヶ池(2575mH)8:15→室堂(2450mH)8:50~9:55:→エコーライン分岐(2355mH)10:10→黒ぼこ岩(2320mH)10:15→蛇塚(2240mH)10:25→馬のたてがみ(2190mH)10:40→殿ヶ池避難小屋(2050mH)11:00~:20→別当坂分岐(1680mH)12:20~:35→別当出合(1260mH)13:55~14:20→別当出合駐車場(1200mH)14:30~:50→大野市へ移動、宿泊

三日目 
8日(木) 雨のため荒島岳登山中止→亀山(大野城)登山(249mH)9:00~10:00→帰宅

 最近は夏場の混雑を避けるため秋山に登ることが多くなった。そのため山花は見られないがその変わり紅葉を楽しみにしている。今回も紅葉を見ようと距離的に近い「白山」と「荒島岳」に単独で登ることにする。そのため自由が利くのでゆったりとした山旅を計画する。山小屋宿泊は白山室堂だけにしてその他は下界の旅館にゆったり泊まり風呂とおいしい夕食を楽しみとする。予定は紅葉鑑賞のため10月5日以降とし、天気予報とにらめっこしながら3日間天気が良さそうな日を決定する。
 初日は移動だけにして白山白峰温泉郷に宿泊。白山を下りた後は大野市の旅館で一泊、翌日に「荒島岳に登る計画である。幸いにもどちらもGoToトラベル適用の宿をとることができた。これで宿泊費用は35%引きで更に地域共通クーポンが15%付いてくることで大分お得となった。

 宿は初日は白山白峰温泉郷の「春風旅館」、3日目は大野市の「扇屋」である。初日は時間的に余裕があるため途中で「永平寺」に立ち寄り観光。「春風旅館」の目の前には「白峰温泉総湯」がある。泉質はナトリウム炭酸水素塩温泉。ぬるぬるとしてお肌がしっとりしてくる。部屋は6畳で予約しておいたが部屋が空いていたので11.5畳の大部屋に格上げしてくれた。感謝!地域共通クーポン2000円の有効期限は明日までなのでここで唯一使える酒屋で地酒1升瓶を購入。

1日目

 旅館を出て県道33号線(白山公園線)で手取川の左岸沿いを車で遡っていく。市ノ瀬ビジターセンターが左側に現れるが多くの車が駐車している。夏場はここからバスに乗り換えないといけないがこの時期は別当出合まで乗り入れることができるのに何故かと思い立ち止まる。どうもここから「別山」や「指尾山」方面に登る人達のようである。車を先に進める。だんだん山岳道となってくる。別当出合(べっとうであい)登山センターまで車で行けると思っていたが砂防工事で進入禁止となっており、手前の駐車場に車を止める。すでに多くの車が止まっているため下の駐車場に止めなければならない。この時期もっと登山客が少ないと思っていたが予想に反して多い。早速奥にある階段から山の中に入っていく。5分ほどの登りで登山センターに到着。ここで登山届を提出する。

 気温8℃の中、鳥居をくぐり奥に進むと案内表示があり左は観光新道、右は予定している砂防新道となっている。直ぐに安定感のある全長117mの吊り橋で別当谷を渡る。この吊り橋の踏板は冬場には撤去されるらしい。柳谷川の砂防工事の音を右に聞きながら森林帯の中の石階段を登っていく。左に分岐が現れるが下山専用の出口となっておりそのまま直進していく。やがて先ほどの下り一方通行の入り口部と合流。中飯場(なかはんば)に近付いてくると右側奥で大掛かりな砂防工事現場と不動滝が見えてくる。

 周りの木々はだんだんし色付いてきているが多くの葉っぱは縮れてあまり美しくは無い。立派な建物の中飯場(なかはんば)の小屋にはトイレと蛇口があり水が補給できる。こんな水場であれば下から水を持ってくるんじゃなかったとちょっぴり後悔。一休みしてから相変わらず続く石階段を登っていくがピッチの合わない段差と一気に体重を持ち上げないといけないので結構疲れる山道である。異物を持ち込まないように足拭きマットが現れてから右手先には崩落跡や柳谷川の連続した砂防ダムとその奥にある不動滝が見えてくる。対面は絶壁である。よくこんな奥まで資材を運んできたものだ。しかし崩落は広がっているようだ。

 別当覗きからは観光新道方面が望むことができる。周りの木々はだんだん色付いてきており、多く見かけるオオカメノキも赤い実をつけて綺麗に紅葉。度々現れる小さな池の周りの木々も紅葉している。足元には5cmは在ろうかの立派な霜柱が成長している。やがて「この先、火口から2Km圏内」の標識が立っている場所となる。初めて火山を認識させられる。木道が現れ視界が広がりるとやがて甚之助(じんのすけ)避難小屋で、小休止。2011年に新しく建て替えられたためとてもキレイで、水場だけでなく、なんと水洗トイレ付!広場から別山や黒ぼこ岩方面を眺めてからまだまだ続く石階段を登っていく。

 視界が広がり振り返ると眼下に先ほどの甚之助避難小屋が、右手には別山と油坂ノ頭からのジグザグの登山道とその麓には流されきた溶岩で形成された平らな大地の南龍ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)や貸小屋の南龍ヶ馬場ケビンが見えている。南龍分岐、次にエコライン分岐を左に見て通過。トンビ岩コースは南龍山荘の直ぐ手前に分岐がある。どちらのコースも下から見ても遮るものが無く、登山道からの展望は良さそうである。もう一度来るならこのどちらかのコースを歩きたいものだ。

 気温14℃の中、小さな沢(この沢はやがて不動滝に流れて更には手取川となり日本海に流れていく)を木橋で渡ると南龍山荘に到着。熊が出没したと張り紙があった。この山荘は10月1日で閉鎖となっていたがその前に3つのテーブルがあり、すでに初老夫婦と美人の若い3人娘のグループが食事をしている。テラスでカップヌードルの昼食とする。娘さんらは市ノ瀬から別山で来たという。この時間にここに到着とは。どうやって来たのだろうか。これから展望道を行くと言うとクマよけ鈴を持っていない私を見て親切にもクマよけ鈴ををプレゼントしてくれた。有難う!

 山荘の蛇口から水を補給してから木道、木階段で展望歩道を進んでいく。足元にはチングルマの冠毛が赤い葉に映えている。やがてクマザサの中を歩くようになる。周りの木々は大分色付いてきている。紅葉を楽しみながらゆっくりと足を進める。しかし折角、展望歩道を選択したのだがだんだんガスがかかり始め、やっと方位盤があるアルプス展望台に到着した時には全く展望は効かずである。残念!。僅かに下方に大白川ダムが望めるだけである。下山してきた人に聞くとやはり眺望は午前中までだったと言っていた。

 急登となり、高度を上げると森林限界を超えたのか周りはハイ松の中の道となる。足元にはあちこちでイワカガミが群生している。正面には御前峰が、左側下方には南龍ケビンが見えている。平瀬道分岐を右に見て左に折れる。道がなだらかになると周りは開けて一面の草紅葉の様相となる。来た甲斐があったと感じさせてくれる風景である。

 15分程で白山室堂ビジターセンターの東側に到着。小屋前の広場横には鳥居が立って下り、その先には霊峰御前峰がそびえている。コロナ対策のため手消毒、マスク着用、額の検温を実施してから宿泊手続きとなっている。5棟ある内の「こざくら荘」での宿泊部屋は左右2段ベッドで普段なら20人は寝られる部屋に5人だけに制限されている。おかげでゆったりと荷物を広げられる。事前の案内で寝具の貸し出しは無いとのことで寝袋+インナーシーツ持参であったが小屋の毛布が一枚支給されていた。大汝峰まで周遊すると朝食終了時間の8時までに帰ってこれないと思い、朝食無しで泊まることにする(宿泊料金6200円+夕食代1900円=8100円)。

 寝袋持参の代わりとして500円のクーポン券を支給されたので350cc缶ビール(600円)を買ったのだが空き缶は持ち帰ってくれと言われる。売った物を引き取らないなら値段を下げるのが当然であろう。また夕食はレンジ飯とレトルトカレー、紙パックお茶250cc、ミカンゼリーだけである。これで1900円。いかにコロナ禍とは言え、全くのぼったくりである(怒)。
 しかし新しいトイレは温水シャワー付きの便器であり地上にいる環境と同じである(嬉)。トイレに使用できる水も豊富なのだろう。そのビールを小屋前広場のベンチで御前峰を眺めながらゆっくりと夕食までを過ごす。

 夕焼けに間に合わせるために17時に夕食を開始して17時半から本館の奥を抜け、夕日の展望場に陣取る。段々と下方にある雲海が赤く染まってくる。無風のためか寒さは無しでゆっくりと鑑賞できる。左手に御嶽山、乗鞍岳が雲海から頭を出している。

 シャツとジャージを着こんでインナーシーツ+羽毛寝袋の中に入ると寒さは感じられなかった。夜中2時頃トイレで外に出てみると少しガスがかかっており、明日の御来光が心配である。無風のため寒さはあまり感じられない。鼾で迷惑かけないようにしているとトイレに3回起きてしまう。

途中、白山の展望地にて→ 別所出合の駐車場からの登山口→ いきなりの石階段→
別当出合登山センターから
鳥居を抜けて登山口へ→
吊り橋で別当谷を横切って対岸へ→ 一方通行路→
ピッチの合わない石階段を登っていく→ 若干色づいている→ トイレと水蛇口のある中飯場→
中飯場から不動滝方面を見る→ 柳谷川の奥にある不動滝と砂防ダム→ 色付いてきたナナカマド→
別当覗きから観光新道方面の展望→ だんだん紅葉が増えてきた オオカメノキ→ 甚之助避難小屋→
甚之助避難小屋より南側の別山を眺める→ 甚之助避難小屋より北側を眺める→ 室堂への南龍分岐→
眼下に甚之助避難小屋→ 広々とした南龍ヶ馬場→ 左にエコーライン分岐→
トンビ岩コース分岐→ 左に折れて展望歩道で室堂へ→ 気持ちの良い木道→
チングルマ→ 本格的な紅葉となる→ ガスで展望の無いアルプス展望台→
左下方には南龍ヶ馬場ケビン→ 前方には御前峰が現れる→ 見事な草紅葉→
イワカガミとシラタマノキの群生→ 室堂と紅葉→ 室堂付近の草紅葉→
トンビ岩コースと合流する→ 室堂に到着→ わびしい夕食 なんと1900円→
小屋裏からの夕日→ 小屋裏から雲海に沈む夕日→

2日目

 4時半に起床してしっかりと着込み(上:下着、シャツ、ダウン、下:タイツ、ズボン)その上に合羽を羽織って5時に出発。風も無く、寒さ(気温3℃)は感じられない絶好の登山日和であるが少し雲がかかっている。
 話は変わるが事前に山小屋に問い合わせたところ荷物は預からないと返事があったのでサブザックを持ってこなかった。しかし現地では軒下に荷物は置いて良いとの返事。それならそうと問合せ時にOKを出していてくれたらサブザックを持ってきたのに。仕方ないのでペットボトルと非常食はポケットに詰め込んでザック無しで出発する。昨夜の毛布の件と言い、本当にスタッフはちゃんとした情報を教えてほしい(プンプン)。

 雲がかかっているが御前峰は見えており、一安心である。ヘッドランプの明かりを頼りに室堂平神社の右側から緩やかに石階段を登っていく。高度を上げるに従いハイ松の中、ジグザグ道となっていく。周りは徐々に明るくなっていく。右手に御嶽山が雲海から顔を出しているのが見え、その先は少し赤く染まってきている。急がねばと少し焦りが出てきて足取りが自然と早くなってくる。

 御前峰頂上には室堂から40分の行程の所を30分で上がってきたことになる。登頂するとすでに20人ぐらいの人が待機している。空が段々と白じんでくると雲海の上に北アルプスの全容が顔を出してくる。右から大きな山塊の御嶽山(70Km先)、八ヶ岳、乗鞍岳、穂高岳、槍ヶ岳(80Km先)、薬師岳、立山、剱岳、白馬岳(90Km先)など様々な山々が見ることができる。5:35 いよいよ御来光の始まりである。やはり神聖な気分となる。頂上も寒さは全く感じられない絶好の御来光日和である。乗鞍岳から徐々に日が昇ってくる。一通り撮影を終わり、今度は登頂記念撮影である。お互いに標柱横で写真を撮ってもらう。その後、石積みで囲われた白山比咩神社の奥宮があるので登山、家内安全を祈願する。お賽銭無しで済みません。頂上には天柱石、御宝庫と呼ばれている奇妙な形をした岩が見られる。これらは白山火山の火口から流れ出たマグマがそのまま固結した溶岩であるらしい。

 御前峰頂上から大汝峰を目指して比較的小さな岩で覆われた剣ヶ峰を右に眺めながら眼下にある紺屋ヶ池を見ながら下って行く。反対側にある池は干上がっている。最低部となる紺屋ヶ池から緩やかに登り返すと北アルプスをバックに翠ヶ池が現れる。池の色は翠というよりは碧い色である。どちらにしても綺麗な色である。これも何か鉱石の影響が在るのだろう。大汝峰のすそから血の池付近にかけては、白っぽい砂や小礫の間に巨岩が散在した道となる。最後の急登は翠ヶ池やアルプスの展望を眺めながらのため、きつくは感じられない。

 大汝峰頂上も広々として360度の展望である。北側には霞んではいるが金沢、小松市内、その先の日本海も展望できる。石垣に囲まれた大汝神社にお参りをして再度眺望を堪能する。帰りは大汝峰の西側の山腹を巻く「加賀禅定道」(大汝峰巻き道)を。更に御前峰の西側の山腹を巻く「お池巡りコース」を歩いて白山室堂に帰ってくるルートを選択。このルートは距離は長くなるがアップダウンは少なそうである。しばらくは七尾山を正面に見ながらハイ松の中を北に向けて下って行く。標識で左に折れ、七尾山ルートから外れ大汝峰山麓を巻いていく。やはりハイ松の中の道である。日本海側がずーっと見えている。

 先ほど大汝峰頂上を目指した麓に合流すると分岐が現れる。直進は室堂への登りのショートカットコースである。右に折れてお池巡りコースに入る。このコースも山腹を巻いているので距離は長くなるが平坦道である。百姓池、雪渓がまだ残っている千蛇ヶ池、氷が張っている五色池と次々に現れる。これらはすべて旧噴火口と言われている。

 途中にある水屋尻雪渓は全く見えずハイ松が茂っているだけであった。別山が見えてくる広々とした所に出ると室堂は近い。室堂に到着してから前の広場にあるテーブルで先ずは重ね着していた服を脱いで遅い朝食とする。またしてもカップヌードルである。しかしおいしい。暖かいので20℃近くはあるのではないか。大汝峰で出会った小松市から来られた夫婦が食事をされていたのでご一緒させてもらう。

 室堂小屋横にあるこれまた蛇口から出る水を補給して小屋の左側から出発する。五葉坂からは広々とした弥陀ケ原にエコーラインと観光新道の木道が蛇行して伸びているのが見える。広々とした弥陀ケ原に入ると歩きやすい木道になって見晴らしも抜群である。黒ボコ岩をはじめ、このあたりの黒い石や岩は、火砕流によって山頂から運ばれてきた火山弾なのだそう。

 何故「蛇塚」の名前か良く判らない小石を積んだケルン風を通り過ぎ、続いて「馬のたてがみ」を通っていく。森林限界を過ぎ、右側上方の大汝峰の岩絶壁を見上げるようになると全域で綺麗な紅葉を見かけるようになる。甚之助避難小屋に到着して裏側の広場からは北には白山全体が眺望でき、その裾野には紅葉が広がっている。南には砂防新道、別山が展望できる。所々でナナカマドが真っ赤になっている。頂上付近では葉っぱが縮れていたり落葉していたりであまり良くなかったがこの辺りに来るとちょうど見頃である。この辺りから紫色のリンドウを道の左右に頻繁に見かけるようになる。

 左側にテラス風の休息場がある最後の2Km辺り(樹林帯に入って)から悪夢がぁ…。今まで快調に下ってきていたが休憩後にふくらはぎが小刻みに震えるようになってきて後ろ側への踏ん張りがきかなくなってきた。初めての経験である。この二日間の歩行距離はそれほど長くは無く、両ストックも使用していたのでそれほど負荷はかかっていないはずだが。半月前には四国の剣山で10Kmを歩き、鍛錬してきたのに。原因として
1.脱水症状 2.塩分不足 3.糖分不足 などが考えられるが一番の心当たりは昨夜の寝不足と観光新道の大きな段差による疲労だろうか?。練乳や、キャラメルを食し、水も多く飲んだがあまり改善しない。その内、水が無くなってしまい後から来た登山者に事情を話し、アクエリアスを少し分けてもらう。有難や、有難や。ふくらはぎに負担をかけないように前のめりで歩くと比較的歩き易い。しかし相変わらず段差の多い道なので歩き辛い。幸いにも途中で沢が現れたので冷たい沢水で水を補給してからタオルで頭、首筋を冷やし、しばらく体を冷やす。時間的にも余裕があることだし、残りの距離も少ないのでゆっくりと慎重に下って行く。これがもっと上で起きていたらと考えるとぞっとする。

 時間はかかったが無事下山できた。大汝峰から度々お会いした小松市からの夫婦が下山口で食事をしていたので休息がてら談笑する。塩分不足ではないかと指摘される。車に乗り込み、大野市を目指す。運転には全く支障はない。157号線で九頭竜川を渡り、大野城近くの「扇屋」旅館に向かう。5階にある大風呂に食前と寝る前の二回入り、十分ふくらはぎを揉んで明日に備える。肝心のふくらはぎは全く痛みも無く疲労感も無い。何だったのだろう?
 テレビで明日の天気予報を見ると台風14号の影響により雨模様と言っている。天気アプリでも「荒島岳」は登山に適していないと出ていた。

御前峰からのご来光 右から御嶽山、八ヶ岳、乗鞍岳、穂高岳、槍ヶ岳、立山、剱岳、白馬岳など→ 北アルプス群→
乗鞍岳からのご来光→ 御前峰登頂→ 白山奥宮→
御前峰頂上→ 左の大汝峰と右の剣が峰との間に紺屋ヶ池→ 眼下に白山室堂小屋→
剣ヶ峰→ 高さ5cmはある霜柱→ 翠ヶ池とアルプスの山容→
翠ヶ池とアルプス群をバックに→ 御岳と乗鞍岳をバックに御前峰と剣ヶ峰→
振り返って御前峰と剣ヶ峰→ 大汝峰頂上→
大汝神社→ 大廻コースのため七尾山に向かう→ 大汝峰の西側を巻いていく→
日本海や片山津温泉付近が望める→ 百姓池→ 雪渓が残る千蛇ヶ池→
凍っている五色池→ 後方に荒々しい岩場の御前峰→ 裾を巻いていく→
別山が見えてきた→

朝食後下山

右側の木道が観光新道 左側はエコーライン→ 広々とした草紅葉の中を下って行く→ 弥陀ヶ原に突入→
さようなら 室堂平→ 溶岩らしさのある黒ぼこ岩→ どんどん下って行く→
砂防新道の甚之助避難小屋が見える→ よく見かける小石が混ざっている岩石→ 甚之助避難小屋に到着→
白山をバックに紅葉→ 念願のナナカマドの紅葉を楽しむ→ 別当坂分岐を左へ 直進は市ノ瀬→
その他の花
ハクサンフウロ→ リンドウ→ ??→
クロマメノキ?→ ヤマハハコ→ ??→

3日目

 心配していた通りに起きて外をみると案の定、雨が降っていた。残念ながら「荒島岳」登山を中止することに決定する。折角、宿の人に早めの朝食を頼んでいたのに申し訳ない。気を取り直して雨の中、宿近くの名水百選の「御清水(おしょうず)」で水を汲み、武家屋敷「旧内山家」を見学に行く。その後、これもすぐ近くに天空の城で有名な「越前大野城」がある「亀山(3等三角点249mH)」に城見物を兼ねて登頂しに行く。せめてもの慰めである。

大野城登城門→ 大野城→ 亀山に登頂!

 今回は百名山2座を予定していたのだが残念ながら白山しか登頂できなかったが良い天気に恵まれ、紅葉も楽しめ良い登山ができたことでOKとしよう。観光化されて登山道は標識も多くあり、道に迷うことも無い。山頂付近では色々なコースがあり、散策に適している。お気楽に展望を楽しむことができる。また水もあちこちで補給できて多量の水を準備する必要も無い。しかし砂防新道、特に観光新道は歩き難い登山道である。砂防新道を利用するのがお勧めである。登山道には小石が混ざっている岩石を度々見かける。どういった経緯でできたか有名な白山の花々は見られないが人出の少ない秋の山旅は最高である。
 ただ室堂小屋の対応には食事も含め大変不満足であった。

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