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登山の記録  徳島県

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山犬嶽(やまいぬだけ)登山

地図でコースを見る   所要時間 4:30  水平歩行距離 7.8Km 累積標高 ±794m

      イラスト図

【日  時】 2021年3月23日(火)
【山  名】 山犬嶽 997.4mH
【山  域】 徳島県勝浦郡上勝町
【天  候】 晴れ
【メンバー】 Mickey-son 1名
【コース 】 駐車場(510mH)9:25→水車小屋(520mH)9:30→登山口(670mH)10:00→分岐(690mH)10:05→森のベッド分岐(735mH)10:09→森のベッド(750mH)10:11→分岐(820mH)10:22→水苔の名所(840mH)10:27〜11:00→東光寺(930mH)11:11→山犬嶽頂上(997.4mH)11:20→西峰(1000mH)11:27〜12:00→山犬嶽頂上(997.4mH)12:05→東光寺(930mH)12:15→19番案内板(850mH)12:22→巨岩群(850mH)12:27〜13:00→分岐合流(690mH)13:12→登山口(220mH)13:16→山の駅(670mH)13:20→駐車場(510mH)13:55

 勝浦川沿いに走っている県道16号線を遡上していき、正木ダム湖、月ヶ谷温泉横を通り抜け、上勝町の神田八幡宮付近で右手に「山犬嶽」の標識が表れるので進入していく。しかし道はかなり狭くて車一台がやっと通れる程でおまけに急坂の九十九折となっているため運転に注意が必要となってくる。

 駐車場の標識が現れ、10台ほど停められるスペースに駐車する。しかし登山口までの樫原村落までは舗装された生活道を2Km程歩いて行かなければならない。やがて前面が開けてくると左側に棚田が見えてくる。日本の棚田100選や国の重要文化的景観に選ばれているらしいが規模はそれほど大きくはない。しかし見た目には壮観で、こんな山奥にここまでの田んぼを作るには先代の人達の相当な苦労が窺われる。因みに棚田オーナーも募集している。やはり山村のため人手不足になっているのであろう。棚田を過ぎてしばらくまた坂がきつくなるが道周辺には満開の山桜を含め、色とりどりの花が咲いており疲れを癒してくれる。

 大きな山犬嶽登山口案内標識から民家の裏手を通り、鳥居を抜けてすぐにある防獣ネットを開けて山中に入っていく。少し歩くと三差路分岐となり指示通りにまずは「水苔の名所」方面である左側の参道を進んでいく。右はハイキングコースと書かれているが帰りに下ってくる予定の道である。植林帯の中、山腹を巻いていくように薄暗い道を登っていく。

 木橋が現れると再び分岐となっており、「コケの名所」標識通り右に進んでいく。左側の道も標識が無ければ行ってしまいそうなしっかりした道である。また標識が現れ、左手に行けば「お休み処 森のベッド」と書かれているのでちょっと立ち寄ってみることにする。登ったすぐ先には植林帯の中に伐採された樹木を並べて横たえている。多分これに寝転がって森林浴をするようにしているのだろう。

 元の道に戻り、相変わらず植林帯の中を山腹を巻いていく。少し長い木橋を渡り、再び木橋の先の三差路で右側の道に進む。両側にミツマタが白い花を咲かせている所に来ると苔が目立ってくる。やがて落葉樹林の中にミニ四国八十八ヵ所の石仏と苔の群生場所に出会う。周りにはゴロゴロ転がっている岩が緑の絨毯となっている。まるでマリモのようである。深さ2cm位のふわふわした水苔である。ただ残念なことに少し乾燥しているので生き生きした感はない。しかし周りの景観は木の間から差し込む光が神秘さを一層引き立て幻想的で見事なものである。夢中でシャッターを切る。

 苔とあちこちにあるミニ四国八十八ヵ所を写し回っていると何処に居るか分からなくなる。スマホで現在位置を確認して本来の参道に戻る。しかしここから参道は急坂となってくる。汗を拭いつつ9合目にある東光寺(太子堂)に到着。左側に鳥居とその奥に結願の大窪寺の石仏がある。あまり威厳の無い太子堂とその前には広場があり、太子堂の右には東屋とその横にテーブルとベンチが、またトイレも設置されている。

 東屋の先に道は続いているので山犬嶽頂上を目指す。途中2〜3番札所への道を右に見てから少し登っていくとやがて露岩の横に石仏が三体(役行者と前鬼、後鬼)が祀られている小屋が現れると三等三角点がある山頂となる。頂上は比較的広いが展望はないのですぐに展望があると言われている西峰を目指す。左側が切れ落ちた痩せ尾根を進んでいく。右側の先には樹間からチラチラと北側の山々が見えている。西峰は樹林の中に小さな祠があるだけで空地も無く南側は崩落で絶壁となっており、展望は南側だけが開けているが名前も判らない山々が見えているだけである。眼下には麓の棚田も見渡せる。展望範囲は期待していたほどでもなく仕方なしにここで木の根っこに腰かけて昼食とする。

駐車場から生活道を歩いていく→ 左手に樫原の棚田が現れ始める→ 現役の水車小屋→
山桜と棚田→ 道の両脇に山桜と八重桜と水仙→ 分岐で左の道へ 右は秋葉神社、三体の月へ→
大きな案内図→ 鳥居のある山犬嶽登山口→ 分岐で左の苔の名所道へ 下山は右側から→
左側に道があるが木橋を渡って右へ→ 途中左に折れ、森のベッドへ→ 三差路で右側に→
見事な苔場→ 見事な苔場→
見事な苔場→ マリモのような見事な苔場→ あちこちの岩陰に石地蔵様が安置されている→
右もしっかりした道であるが左の道を→ 東光寺に到着→ 山犬嶽頂上→
両側が切れ落ちた稜線→ 山犬嶽の西峰→ 西峰から南側の展望→

 昼食後は来た道を戻り、途中でミニ四国八十八ヵ所の19番の標識で左に折れて巨岩群を通り抜けるコースに入っていく。周りは落葉樹林帯のため明るい雰囲気となる。展望岩を見かけるがその上に上がるには少し危険が伴いそうである。登りたいのはやまやまではあるが単独行動であるために何かあっても誰も助けてくれないので諦めることにする。次々と現れる巨岩を眺めながら「ハイキングコース」の案内板に従ってジグザグに下っていく。

 やがて植林帯の中の歩きとなる。途中、自生しているミツマタの群生地を過ぎると今朝、通った道に合流して同じ道を下っていく。登山口に出ると右手に登るときに気になっていた休憩所と書かれた標識が立っていたので寄ってみる。「山の駅 峯田」と書かれており、主は居ないようだが安永6年(247年前)に建てられた家で駅長は東大津市に住まわれているようで時々帰ってこられて接待をされているようだ。

 登山口から「山の駅」に立ち寄ったため下山後に「秋葉神社」と「三体の月」に行く予定であったがコロッと忘れてしまってそのままショートカットして帰路についてしまった。後悔!!

「三体の月」:旧暦の七月二十六日の夜更けに「三体の月」が見られるという。二十六夜の月は夜半すぎて上がってくる三日月で橘湾方面から上る月が三体に分かれてみることがある

分岐(へんば19番)で左に曲がり巨岩帯へ→ 通り抜けの四国八十八ヵ所巡りの22番札所→ 見晴岩→
34番札所→ 39番札所の通り抜け 巨岩の下にひときわ立派な金毘羅宮→
苔むした巨大露岩群→ 巨岩群を抜けるとミツマタ群生の植林帯になる→ 登山口の横にある山の駅の峯田家

 本日は誰にも会わず仕舞いであった。この山は登山口までの棚田と山中にある苔の庭園と巨岩群だけが取柄であって、それ以外は植林帯の中をただ歩くだけで展望は全く期待できない。また珍しく尾根歩きのない山でもある。要所要所に案内標識があるので基本問題ないが水苔付近ではミニ四国八十八ヵ所巡りをしていると自分の位置が分からなくなるので注意を要する。
 トイレは登山口手前と登山口からすぐ上と東光寺の3ヶ所ある。

追記:
県道16号線の坂本付近の見事な枝垂れ桜

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