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登山の記録  徳島県

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高越山(こうつさん)登山

地図でコースを見る   所要時間 6:40  水平歩行距離 12.7Km 累積標高 ±1390m
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【日  時】 2022年11月4日(金/祭)
【山  名】 高越山 1133mH
【山  域】 徳島県吉野川市山川町
【天  候】 曇り
【メンバー】 Mickey-son 1名
【コース 】 ふいご温泉駐車場(50mH)8:08→登山口(110mH)8:23→延命地蔵小屋(130mH)8:25→#43鉄塔(190mH)8:35→林道出会い(230mH)8:40→#44鉄塔(240mH)8:43→#45鉄塔(300mH)8:58→#46鉄塔(360mH)9:06→三合目(415mH)9:14→#47鉄塔(450mH)9:21→表参道への分岐(480mH)9:30→林道出会い(570mH)9:41→覗き岩分岐(575mH)9:46→覗き岩(570mH)9:47→中ノ郷、中前寺(573mH)10:00→赤樫(580mH)10:02→桜の馬場(610mH)10:09→合掌看板(890mH)10:42→八丁坂(900mH)10:43→旧女人堂跡(995mH)10:55→結界門(1005mH)10:56→行場入り口(1010mH)10:57→高越大権現鳥居(1040mH)11:01→高越寺(1085mH)11:08〜:20→高越神社(1105mH)11:26→高越山頂上(1133mH)11:30→高越山三角点(1122mH)11:36→高越寺(1085mH)12:15→中ノ郷(573mH)13:00〜:10→表参道(570mH)13:11→鉄橋分岐(500mH)13:19→三の休場跡(425mH)13:28→二の休場跡(315mH)13:41→一の休場跡(190mH)13:57→コンクリート道出会い(115mH)14:05→明王院登山口(60mH)14:15→井田の大楠(40mH)14:22→ふいご温泉駐車場(50mH)14:45

 法事のついで「阿波富士」と呼ばれてかつては「名越鉱山(高越鉱山の一部)」という徳島県最大の「銅山」であり、頂上に真言宗大覚寺派の高越寺がある高越山に登ることにする。国道193号線から県道248号線で南進して高越大橋を渡る。かつて上流にあった鉱山跡から自然にわき出でる酸性の緑バン鉄泉を沸かしている「ふいご温泉」に車を止め、鉄塔巡視路を利用した新道から登ることにする。近づくに従い国道筋からも特徴ある山容が眺められる。

 いざスタート。しかしGPS登山ログを頼りに足を進めるが登山口が分からずうろうろ。運良く散歩中らしい人に出会ったので尋ねると親切に教えてくれ、ようやく県道248号線横にある登山口を発見。すぐに延命地蔵尊が安置された小屋が現れ、本格的な登山開始となる。あまり見かけることの無い大型の鉄塔を43番から47番まで5個の鉄塔巡視路を歩く道となるがあちこちでショートカットの道が作られ交差している。どちらもしっかりした道なのでどちらの道を行けばよいのか迷ってしまう。結局、先で合流しているのだが初めて来た登山者にとっては非常に紛らわしい。

 #43鉄塔では木立に囲まれ展望は無し。すぐに林道に出会う。右手に捕獲檻を見て#44鉄塔を越えるとすぐ足元に大張四等三角点があり、案内板も設置され高越寺まで4.3kmと記載されている。#45鉄塔、#46鉄塔と次々に通過するが普通、鉄塔周りは木々が伐採されて視界が広がっているものだがこの山ではいずれの場所でも展望は叶わない。三合目と書かれた杭を見てから#47鉄塔に。ここではようやく視界は梢越しに少し開け吉野川とその先に讃岐山脈の景色が見られる。しかし天気予報では快晴ということであったが曇ってきて遠くはガスがかかっているため展望はいま一つ。

 表参道への分岐が現れここで巡視路とお別れ、巡視路は#48鉄塔へと続いている。しばらくすると林道が正面に現れる。高越寺への案内板があり、右だと表示されている。ここではまず左に折れて事前にチェックしていた「覗き岩」の行場を見に行くことにする。150m位歩くと林道の左側に石碑と案内板が設置されている。コンクリート斜面道が苔むして滑りそうだが慎重に20m位下っていくと岩場が現れる。その上に立つと目の前に2つの鉄梯子が垂直に併設されている。下をのぞくと梯子と真下は見えるが足元の岩場の下は全く見えない。どうも岩がせり出しているようである。この様子を横から見たいと思い、回り込んでいくが残念ながら目先の木立に邪魔されて見ることは叶わない。

 来た道を戻り、先ほどの林道出会いから更に進むと簡易トイレとベンチがあり、右から来る「表参道」と合流してから「中前寺」の鳥居(鳥居にお寺の名前に違和感 神仏習合か?)を潜り抜けると「中の郷」に到着。周りは開けている。枝垂桜のある「中前寺」のお堂の前に「萬代池」という池があり、小さなコイが泳いでいる。萬代池の横に「赤樫」と書かれた案内板があったので寄り道。立派な巨木である。幹回り6m、樹齢1000年を越えるという。

 ここから高越寺までは一本道となるが高越山山頂までまだ標高で500mを登らなければならない。しばらくは土塁の上の緩やかな道で「桜の馬場」の標識が立っている。途中の右側に石が積まれたケルンがあるがこの付近の石は結晶片岩が薄く板状に割れたものが転がっており平たいため積みやすい。丁石が所々に設置されている。また時折、「遍路道」の札が枝にぶら下がっている。四国八十八ヶ所のルートから外れているのでなぜかと思いネットで調べると高越寺は「番外札所」となっているらしい。

 高越寺用なのだろう電信柱が道沿いに続いている。時おり右側に吉野川が垣間見られる。周りにはだんだん黄色い紅葉が増えてきて目の保養となり登りでも楽しくなってくる。ツガの木が多くなる。残り2Kmの標識が出てきてから500m毎に標識が出てくるが本当に500mかと思うほど距離は長く感じられる。幹に奇妙なこぶがたくさんある木も何本か見かける。「合掌」の札所を過ぎ、残り1Kmの標識が立っている所からは「八丁坂」となって厳しい登りとなってくる。

 八丁坂からはラストスパートの急登であるが周りには更に黄色の紅葉が広がってきて、道には落ち葉が敷き詰められている。休憩がてら紅葉を楽しみながら登っていく。ちょうどよい時期に来たようだ。急登を越えるとすぐに旧女人堂跡(廃墟)および女人結界門でかつて女人禁制だった時代の名残らしい。左には「行場入口」と彫り込まれた石があり行場道が続いているのが見える。残り500mの目印と鳥居を越えれば高越寺の石段へ到着。宗派は真言宗大覚寺派、本尊は蔵王権現と千手観音。そのほかに見られるのは素晴らしい透かし彫りの山門や鐘楼、護摩堂、錫杖塔、高越天狗、高越寺の開創者といわれる役行者小角像など。

 山頂方面へは鐘楼の近くの鳥居をくぐって階段で高越神社経由で向かう。もしくは本堂の奥右手から回り込むことも可能。杉の巨樹の横を通って階段を登りきると高越神社。このように同じ敷地に高越寺、高越神社があり、ここも神仏習合の典型である。ここからは頂上までは案内が無いので道探しにしばし思案して神社の左側斜面から取りつく。、やがて山頂および三角点への分岐標識が現れ、右に折れると三角点へ。まずは左に折れて1133mの頂上に向かう。ブナ林に囲まれた頂上には弘法大師像が立っており案内板に語呂合わせの「いいサミット」と書かれている。頂上からは北側に少しだけ木立が途切れて吉野川が見えている。来た道を戻り、そのまま直進して山頂より100mほど尾根を北に行くと高越山の1等三角点となり標高1122mでここでも語呂合わせの「いい夫婦」と案内されている。

ふいご駐車場から生活道を歩いていく→ 道路右手に高越山登山口→ 巡視路と登山道 先で合流→
植林帯の中のつづら折りの道→ #43鉄塔→ 林道出会い どちらの道でもOK→
#44鉄塔→ 4等三角点(257.4mH)付近→ #45鉄塔→
#47鉄塔から吉野川と阿讃山脈が望める→ 表参道への分岐→ 林道出会い→
覗き岩分岐 左へ下る→ 覗き岩→ 覗き岩の真下を見る→
中前寺の鳥居→ 左側に萬代池→ 巨木の赤樫→
だんだん広葉が増えてくる→ こぶのある木→ 合掌→
残り1kmで「八丁坂となる→ 10:47→ 旧女人堂跡→
結界門→ 行場入り口→ 高越大権現の鳥居→
高越寺の山門下→ 高越寺の本堂→ 鐘楼の横から高越神社へ→
高越神社→ 高越山頂上→ 高越山の1等三角点→

 朝食はたっぷり食べてきたので羊羹とリッツの軽食だけを食して下山する。帰路は「中ノ郷」から「表参道」で山川方面に下る予定である。このコースは下山してから生活道を1.5Kmほど歩かなければならないが同じ道を下るよりマシであろう。ネットで見るとほとんどの人が新道のピストンである。

 「中ノ郷」で地図を確認しているとすぐ後に下りてきた男女2人に声をかけられたので「表参道」の状況を尋ねると道はしっかりしているとのこと。安心して下ることができる。まぁ参道ということであればまず問題無い道であろう。2.6Km/60分と案内されている。教えていただいた通り、倒木などがあるが道はしっかりしており何ら問題は無い。この道にも「新道」と同じように「遍路道」の札が枝に掲げられている。

 「中ノ郷」から10分ほどの場所で鉄橋がかかっている分岐に出くわすが、ここは橋ではない方が下山コースである。この橋は巡視路用でその先の鉄塔に行くようだ。かつて参道の途中にあった休憩場の跡の「三の休場跡」には帽子を被ったお地蔵さんが鎮座している。「二の休場跡」を過ぎると二合目の目印があり、掘割の道を通過して「一の休場跡」へ。やがて林道に出会い更に下っていくが右側にピンクのテープがあるのでコンクリート路から外れるが「ふいご温泉」に近いコースと判断してそちらに向かう。結果的にショートカット道であった。

 防獣柵沿いに歩いていくと墓地となるが、下山口の手前で何匹かの猿と防獣柵の外から何とか山に帰りたいとしきりに走り回っている小鹿を見かける。野生猿を見かけるのは久しぶりである。四国三十六不動霊場第9番の札所になっている「明王院」横に無事下山。この下山口は正規ではなく正式の登山口はコンクリート道をそのまま下って鳥居がある場所である。ショートカット下山口横には明王院の多宝塔がある。「ふいご温泉」に向かう途中に巨木を見かけたので立ち寄ることに。「井田の大楠」で目の高さの幹回りは8m、樹齢700年の枝ぶりのすごい巨樹である。四国には巨木が多い。

 生活路(旧の248号線)を30分ほどかけて「ふいご温泉」まで戻るがこの辺りの集落は山肌に石積みの家や田んぼがあり、そのスケールに古人の苦労が偲ばれる。ようやく「ふいご温泉」に到着。折角なので温泉で汗を流すことにする。不愛想な受付に600円を支払って風呂場に入ると目の前は「名越渓谷」でそこに落ちる滝も窓越しに見ることができる。一人なのでゆっくりとして久しぶりのサウナにも入り、疲れた体を癒す。

一面の紅葉落ち葉→ 帰路は中ノ郷から表参道へ→ 倒木があるがしっかりした道→
鉄橋は巡視路のため左へ→ 三の休場跡→ 二の休場跡→
一の休場跡→ コンクリート舗装の林道に合流→ 更にコンクリート路を下る→
墓地横を通過する→ 防獣柵の外側に山に帰れない小鹿が→ 明王院横に無事下山→
下山横には明王院の多宝塔→ 井田の大楠→ 付近の家は石積みの上に建てられている→
 
阿波富士の高越山

 登山道は巡視路とたびたび交差しているため行くべき道の判断に戸惑うことがあるが#47鉄塔までは巡視路指示方面に行ってもその先で合流するようである。またアップダウンが無くほとんどが登りである。またこの山は全行程、落葉していない季節は木立に遮られ展望はあまり期待できない!
 トイレはふいご温泉、中ノ郷、高越寺にある。

追記:
名越鉱山用の吊り橋の鞴橋からの名越渓谷を眺める

上流側→ 下流側

ついでに

 前日(11月4日)に徳島駅北側にある徳島市中央公園内の四等三角点(標高61.6m)がある「城山」を「東二の丸」から登って「本丸」経由で「西二の丸」へ下山のウォーキングして「千秋閣」も観光

城山登り口→ 東二の丸跡→ 東側の風景→
本丸→ 弓櫓跡→ 西二の丸跡

千秋閣庭園散策

千秋閣庭園→ 千秋閣庭園→ 千秋閣庭園

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