Mickey-sonのホーム→登山の部屋→登山の記録→奈良県→八経ヶ岳 弥山
地図でコースをを見る 所要時間 3:45 水平歩行距離 16.8Km
【日 時】 | 2015年5月8日(金)〜9日(土) |
【山 名】 | 八経ヶ岳 1915.2mH 弥山 1895mH 明星ヶ岳 1894mH 頂仙岳 1717.7mH |
【天 候】 | 一日目 晴れ 二日目 曇り時々小雨 |
【メンバー】 | 和田、知加良、ISO208、Mickey-son 4名 |
【コース 】 | 一日目(8日) 村役場(610mH)11:00→行者還りトンネル西口登山口(1100mH)11:35〜:45→橋(1125mH)11:50→大峰奥駈道出会(1500mH)12:45〜13:25→石休ノ宿跡(1550mH)13:35→弁天の森(1600mH)13:50→聖宝の宿(1565mH)14:15→木製階段(1730mH)14:45→弥山小屋(1890mH)15:15〜:50→弥山頂上(15:55) 二日目(9日) 弥山小屋7:05→八経ヶ岳頂上7:35〜:45→明星ヶ岳分岐(1880mH)7:50→明星ヶ岳頂上7:55〜8:00→明星ヶ岳分岐8:05→日裏山(1725mH)8:40〜:50→高崎横手(狼平分岐)(1680mH)9:10→頂仙ヶ岳横(1640mH)9:20→金引橋分岐(1465mH)10:00〜:55→栃尾辻(1340mH)11:20→林道横(1340mH)11:45→林道出会い(1195mH)12:10→#30鉄塔(1155mH)12:15→#56鉄塔(835mH)13:00→川合登山口(615mH)13:30→村役場13:35 |
百名山の一つで近畿地方で最高峰の八経ヶ岳に登ることにする。朝7時30分に出発して車で移動、高速で葛城から国道309号線に入り、途中、道の駅で軽食と明日の昼食料を買い込む。天川村役場駐車場(公衆水洗トイレがある)に車を止める。基本的には無料で駐車ができるようだ。登山準備をした後、村に1台しか無いタクシーを呼ぶ(予約は不可 代金は5000円程度))。道幅が狭い酷道309号線を川迫川沿いにすばらしい渓谷を眺めながら走行。しゃべり好きの運ちゃんで色々な事を説明してくれる。ダムの上流では山の崩落に伴いたくさんの土砂が河原に山積みされている。
トンネル出入り口に冬季の雪の吹込みを防ぐためのシャッターが付いている行者還(ぎょうじゃかえり)トンネル西口に到着する。有料駐車場(1000円/日)にはすでに多くの車が停車している。登山口にあるボックスに登山届を提出して登山を開始する。木の橋を渡ると左側に沢沿いの道が現れるがそのまま直進し、正規ルートを採り高度を上げていく。だんだん傾斜がきつくなると粘土質の土に足が滑りだす。雨が降れば大変だろう。木の根っ子が剥き出しの急登が続く。周りにはシャクナゲが増え始め、所々で群生しているが花はほとんど咲いていない。
尾根に出ると大峰奥駈道(おおみねおくがけみち)である。ここで軽くおにぎりなどで腹を満たす。左は行者還岳、山上ヶ岳への道で我々は右に折れて、弥山を目指す。尾根道はなだらかな道である。弁天の森の先には三等三角点1600mがある。右に大岩が現れると石休ノ宿跡である。大岩の上に登ると北側の眺望がすばらしい。三角点がある1600ピーク(弁天の森)を過ぎ、この辺りからコバイケイソウの群生が現れ始め、頂上付近まで続く。これを眺めながら小木のブナ林の中を進んでいく。理源大師の像がある聖宝(しょうぼう)の宿跡を右に見てからは登山道はしっかりした木製の階段となり、かなり先までが続いている。この階段は平成2年に皇太子殿下が弥山を登山した時に整備されたらしい。
弥山小屋(今年は4月28日オープン)に到着後はザックを降ろし、玄関前のテーブルでビール(350cc/500円)で乾杯してから弥山頂上に向かう。鳥居をくぐり、5分もかからずに弥山神社に到着する。ここからは枯れたシラビソ、トウヒ越しに八経ヶ岳、明星ヶ岳が良く見える。小屋に戻り、石柱の標識に従って苔で覆われた場所を通過して国見八方覗に行くと名前の通り前面に視界が広がっている。稲村ヶ岳、山上ヶ岳、大普賢岳、行者還岳が望める。
本日の弥山小屋宿泊者は九州の熊本から来た二人組とドイツ人一人(いずれも吉野から登ってきた)と我々四人組の計7人、玄関前にテント泊の一人だけである。しかし部屋は他にも空いているのに相部屋にさせられた。室内にはガスファンヒーターが備え付けられて、寝具も2枚の毛布が準備されており、寒さの対策は十分である。5時に夕食、消灯は9時であるが皆7時過ぎには就寝。小屋周辺は携帯の電波は届かない。
行者還りトンネル西口前→ | 行者還りトンネル西口登山口→ | 新緑の中を進む→ |
むき出しの木の根っこ道→ | 行者還岳と弥山の分岐→ | ブナ木立の中を進む→ |
石休ノ宿跡→ | 石休ノ宿跡の大岩の上から見る→ | コバイケイソウの群生地→ |
弁天の森→ | コバイケイソウとブナ林の中→ | 山小屋が見える弥山→ |
聖宝の宿→ | 木製の階段が始まる→ | 弥山小屋→ |
弥山頂上にある弥山神社→ | 左は八経ヶ岳 右は明星ヶ岳→ | 弥山から北側の眺望→ |
国見八方覗からの大台ケ原方面展望→ | 貧相な夕食→ |
御来光を拝むために国見八方覗まで5時に起床して行く。気温は7.5℃。しかし待てども御来光は無し。結局40分ほど待ったがうっすらと雲が紅に輝いたことで了承して小屋に帰る。朝食は6時と決められており、ドイツ人と一緒にやはり貧相な朝食を頂く。九州人達はすでに4時に出発していった。補給水は150円、湯は200円、ペットボトルは300円/500ccである。
出発はゆっくりでよかったのであるが7時には小屋を出発して八経ヶ岳(別名仏経ヶ岳、八剣山)に向かう。八剣山、前鬼への標石がありその前を下って行く。角ばった小さな石がたくさん転がった道で若干足場は悪い。少し下ると正面に八経ヶ岳が立ち枯れの向こうに見える。鞍部から登り返すと途中にネットの扉を通過する。ネット内は天然記念物のオオヤマレンゲの保護区で群生している。しかし今は新芽が出始めている状態で当然花は無し。7月頃には白く可憐な天女花を見ることができるらしい。登りとなるが大したことはない。八経ヶ岳は。標高1915mで二等三角点になっている。八経ヶ岳は山名が多くあり標石に出ていた八剣山、仏教ヶ岳とも呼ばれている。ここからは、大台ケ原山、釈迦ヶ岳などが見える。すでに到着していたドイツ人に登頂記念写真を撮ってもらった。
八経ヶ岳から一旦下り鞍部から登り返すと明星ヶ岳への分岐につく。ここでリュックを置いて空荷で明星ヶ岳頂上まで(みょうじょうがだけ)ピストンする。途中右側に釈迦ヶ岳、前鬼への道がある。頂上まで3、4分だ。頂上ではドイツ人と写真を取り合う。釈迦ヶ岳方面に山並みが続いている。
木々が新緑のブナ林となり、緩やかな道をどんどん進む。高崎横手の分岐が右手に現れる。この道を行くと狼平へと行く。そのまま直進し、頂仙ヶ岳(ちょうせんがだけ)を右に見て巻き道を辿っていく。この尾根ルートはピークを避け巻いていく道が多い。横金引橋分岐を通過した先で早めの昼食とする。周りはブナ林で非常に気持ちが良い。前日、道の駅で購入した柿の葉寿司を食する。この辺りからは川合登山口まで右側が植林帯が続いている。ぽつぽつと雨が降り出したが合羽を着るまでには至らない。
栃尾辻には避難小屋があり、川合と坪内(つぼのうち)方面への下山分岐である。直進の坪内へは現在、山腹崩壊で通行禁止となっている。右の道を取り、川合を目指す。ここからの道はくねくねと山中を歩き、険しい所が何か所かある。
林道が左下に見えてくるが林道を避けて山の中を縫っていく。やがて林道に降り、3分ほど歩きヘーピンカーブで右に折れ、再び、山中に入る。鉄塔#30を通過、2つの鉄塔#56では右方向に行者還岳が、谷間には昨日タクシーで走った国道309号線が見える。周りが植林地となると川合登山口は近い。階段となった登山道が足腰に堪える。民家の横に出ると登山口ですぐ横には天の川スポーツ広場で広場を横切ると駐車している天川村役場に到着。
洞川(どろがわ)温泉は賑やかであるが本日は土曜日で混雑しているだろうと判断して天の川(てんのかわ)温泉(600円)で汗を流す。お湯はぬるぬるしている。露天風呂からは坪内の大きな山崩落個所が見える。温泉でも出会ったドイツ人はここを下りて難儀したといっていた。
国見八方覗からの御来光→ | 八経ヶ岳への道→ | オオヤマレンゲの群生地→ |
八経ヶ岳頂上→ | 明星ヶ岳頂上への分岐→ | 明星ヶ岳頂上→ |
中央に弥山小屋が見える→ | 釈迦ヶ岳方面→ | 左は弥山の頂上 右は八経ヶ岳頂上→ |
ブナ林の中を行く→ | 高崎横手(狼平分岐)→ | 金引橋分岐→ |
栃尾辻→ | 左手下方に林道が現れる→ | 林道を離れ右に折れる→ |
鉄塔#56→ | 行者還岳と谷間は タクシーで通った国道309号→ |
川合登山口に下りてきた |
八経ヶ岳から川合までの下りは約13Kmの長丁場で健脚向きであろう。かつて天川村と上北山村を結ぶ交流路でもある。帰宅後太ももが痛い。今回は時期が早かったためオオヤマレンゲ、シャクナゲとも残念ながら鑑賞できず。弥山小屋は8000万円で建てられたしっかりした建物で室内設備も良いが夕食,朝食共に(一泊二食で8000円)貧相であり、管理人の対応と合わせてあまり評価できない。