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7月17日(水) 観光
もりごんさんにセッティングして頂いた北海道登山。本来はアポイ岳と樽前山に登る予定であったが樽前山登山口へのアクセスが工事中のため禁止となっていることが判明したので急遽、樽前山登山は諦めアポイ岳とオロフレ山に変更する。
本日は移動日で早朝に家を出て新千歳空港✈に9:25に到着ということで登山の時間に余裕が無いため、空港でレンタカー🚗を借りた後、通行料無料の日高自動車道で「襟裳岬」まで走行して観光することにする。
空港から大分離れたレンタカー場所までバスで移動して車をレンタルする。雄大な景色を見ながらのドライブで無料の日高自動車道から国道235号線で襟裳岬まで実に180Km🚗�の移動である。高速道沿い左右にはサラブレッドの放牧場が頻繁に現れる。以前の北海道登山で道東を訪問時は牧場には牛🐮であったがここ日高では馬🐴である。国道235号線と336号線の「黄金道路」では信号の無い海岸線を快適に走っていく。
昼食時間であるが食事処🍚が現れそうもない雰囲気なので最初に見つけた所で食事をしようということになり、厚賀町(あつがちょう)の小さな集落にある「さくら亭」に入店する。店はひっそりとしていたが結構なボリュームの定食が出てきて満足。日高地方ではあちこちでゆかりのある競走馬をモチーフにしたウマ娘の等身大パネルや馬にまつわる街灯や馬に関する造形物を警察署にも見かける。さすが馬の町で思い入れが凄い。
海岸線を海岸段丘や海食崖による奇岩を度々見かけながら途中の様似(さまに)漁港付近で「エンルム岬」の案内を見かけたので立ち寄る。階段で標高が70mほどの岩山を上ると狭い展望台となっており、西側には様似漁港やソビラ岩、親子岩が突き出でているのが、また東側には雲が冠っているアポイ岳が見えている。残念ながら襟裳岬は見えず。
襟裳岬では遊歩道があり、崖先端まで歩いて行くことができる。断崖の先には浸食された岩が続いている。ここにはゼニガタアザラシの生息地になっていると案内されているので目を凝らして探してみるが広い海ではそう簡単には見つからないのは当然だろう。代わりに陸地には蝦夷鹿🦌を見ることができた(笑)。白亜の襟裳岬灯台まで散策する。
観光後は襟裳魚港まで戻り、田中旅館に宿泊。ここは夕日で有名な所で部屋や太平洋展望風呂(トロン温泉)からも眺めることができるようだがやはりここでも残念ながら海霧で見ることはできない。その代わり、今回の旅行泊で唯一の夕食付の食事では豪勢な海鮮料理で舌鼓を打つつ🍺で乾杯。夜にもかかわらず海猫の鳴き声を聞きながら就寝する。
本日の🚗走行距離は200Km
新千歳空港の乗降場所→ | 高速道路沿いにあるサラブレッド放牧場→ | 結構なボリュームのミニカツ丼とミニそば定食→ | |
ウマ娘の幟→ | 馬カード→ | ウマ娘のパネル→ | |
日高地方の馬の街灯→ | 日高地方の馬の街灯→ | 浦河警察署に設置されている馬蹄→ | |
海から突き出たローソク岩→ | エンルム岬展望台の西側の展望→ | エンルム岬展望台からの雲の中のアポイ岳→ | |
襟裳岬駐車場に到着→ | 襟裳岬先端部→ | エゾカワラナデシコ@襟裳岬→ | |
ハマナス@襟裳岬→ | 襟裳岬灯台と気象観測所→ | 蝦夷鹿@襟裳岬→ | |
宿で🍻�で乾杯→ | 豪華な海鮮料理の夕食→ | 皿数が多い朝食→ | |
早朝の海猫@襟裳漁港→ |
7月18日(木) アポイ岳登山
地図でコースをを見る 所要時間:6:55 水平歩行距離:12.5Km 累積上り:1830m 下り:1940m
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参考 アポイ岳登山マップ
【日 時】 | 2024年7月18日(木) |
【山 名】 | アポイ岳 810.2mH |
【山 域】 | 北海道 日高地方 |
【天 候】 | 晴れ |
【メンバー】 | もりごん、あや、のむ、Mickey-son 4名 |
【コース 】 | アポイ岳ジオパークビジターセンター横駐車場(70mH)8:30→阿寒橋(85mH)8:40→一合目(110mH)8:45→二合目(180mH)9:10→三合目(245mH)9:25→四合目(320mH)9:40→五合目避難小屋(380mH)9:55→六合目(500mH)10:15→七合目(555mH)10:25→分岐(640mH)10:50→八合目(645mH)10:55→九合目(725mH)11:10→アポイ岳頂上(810.2mH)11:25~12:20→幌満お花畑(620mH)12:40→幌満お花畑分岐(640mH)13:15→七合目(1255mH)13:30→六合目(500mH)13:40→五合目避難小屋(380mH)13:55→四合目(320mH)14:10→三合目(245mH)14:20→二合目(180mH)14:45→一合目(110mH15:05→アポイ岳ジオパークビジターセンター(70mH)15:10→駐車場(70mH)15:25 |
日本一の広さの日高山脈襟裳十勝国立公園の中にあり、花の百名山の一つでもあるアポイ岳(標高810.2mH)は、北海道日高山脈の最南端にある様似町(さまにちょう)に位置する山で、その独特の植生と美しい景観で知られている。2008年12月に日本ジオパークとして認定され、そして2015年9月には世界ジオパークとして認定される。この山は約1300万年前にプレート同士の衝突によって形成された日高山脈の一部で、地下数10kmにあった上部マントルが上昇露出した「幌満かんらん岩体」によって構成されて地質学的に貴重な山である。その山に今回は一般的なルートである「アポイ岳ジオパークビジターセンター」にある冬島登山口から「頂上」への往復を計画。
早朝の散歩で襟裳漁港を散策するが多くの海猫が鳴き声とともに飛び交い、周りはフンだらけである。散歩を終わり、宿の豪華な朝食を食い溜め(笑)してアポイ岳に車で20Km程、走行して向かう。国道336号線から北上して広々とした芝生の中に遊具施設もある「アポイ山麓ファミリーパークキャンプ場」を右に見ながら走行していくと正面に大きな建物が現れる。「アポイ岳ジオパークビジターセンター」で、その右手奥にきれいな水洗トイレと広い駐車場があり、すでに5台ぐらい駐車している。中には神戸ナンバーの車も見かける。トイレには携帯トイレを持参するように提案されており、5合目小屋には携帯トイレのブースがあると説明書きがある。
準備を整えてから「アポイ岳ジオパークビジターセンター」横の作業道からいざ出発🏕。そこには案内板が設置されており、ルートの概要や注意事項が書かれている。熊🐻出没注意の看板を見てからポンサヌシベツ川に架かるアポイ橋を渡り、しばらく作業道を歩いて登山口を目指す。熊鈴をつけるのを忘れていて皆さん慌てて装着。登山届ポストが在る所からいよいよ登山開始である。作業道を離れ、最初に小川を渡渉するが、飛び石で渡ることができるレベル。川の中で靴底を洗ってから入山するように提案されているがその注意書きに気付かずそのまま通り過ぎる。申し訳ない😅。
川を渡った所が1合目。山頂まで約3.8kmある。この辺りからはずっと緩い針広混交林の森林の中を進んでいく。道はよく整備されており、歩きやすい。早速、白いシャクナゲの花が出迎えてくれる。これ以降、あちこちで見かける。しかし森の中は鬱蒼としていかにも熊が出そうな雰囲気であり、笛も鳴らしながら登っていく。5合目までの数か所にベンチがある休憩ポイントが用意されていて、そこには熊よけのためか大きな鐘も併設されている。その鐘が現れる度に鳴らしていくが結構大きな音が鳴り響く。熊よけには効果がありそうだ。
本日も北海道とは思えない気温が高く湿気が多い。3合目手前の第4休憩所には沢水が流れており、ここで顔など洗い火照った体を癒す。この沢水は年中凍らないらしい。5合目の手前くらいから登山道に石がゴロゴロしてくる。5合目小屋に到着。小屋の中は土間となっており小屋横には簡易トイレブースが2か所設置されている。少し霞んでいるがここから見上げるアポイ岳の山容も見事であるがその急登を見ると心が折れてくる。この地点はアポイ岳の森林限界で、これ以降、周囲が開けた岩場が中心に様変わりし、日差しを避ける木々少なくなるのでまともに日が照り付けて飲み水の消費も増えてくる🥵。5合目までの緩やかな登りに反して、ここからが正念場で馬の背までが胸突き八丁の岩道。左右には高山植物保護のため立ち入らないようにロープが張られている。このロープを使うなとも注意書きがある。
5合目からは天気が良ければ太平洋を一望できる絶景が広がりる。しかし、この日は海霧がかかっており、展望は良くない。展望台で少し休憩を取り、馬の背に向けて出発する。これ以降、道の両側には標高が低いのにハイマツ帯となっている。馬の背までは約1.5kmの距離があり、この区間は岩場が増えて登山道は狭くなり、急な斜面もあるので注意が必要だ。足元に気を付けながら、一歩一歩慎重に進んでいく。
馬の背の手前が7合目で、小屋からここまでがこのコース一番の急登箇所。途中に「はんれい岩質とかんらん岩の互層」見られる場所があるが我々は登るのに必死で標識だけ見てスルー。7合目の先からの「馬の背」と呼ばれる尾根に立つと、南には太平洋、北には遠く日高山脈の脊梁が見えるはずであるが南側の下方はガスって見ることができない。左前方には吉田岳とピンネシリが見え出した。
再び急登の岩場を乗り越えてから8合目手前の分岐で右に「幌満(ほろまん)お花畑」に向かう道を見てそのまま進む。8合目を過ぎると北側はガスが流れていて時々、吉田岳やピンネシリまでの縦走路全体を見渡せるようになる。吉田岳はアポイ岳とほぼ同じ標高、ピンネシリはさらに150mくらい高い。ここから、頂上までの登山道沿いで時々、高山植物の花々に出会うことができる。道は岩場が多く、手を使いながら登る箇所もある。地面には登山靴で磨かれた岩が綺麗な瑠璃色をしている。最後の急登を登り切ると、ついに一等三角点(点名:冬島)のある頂上に到達。
頂上一帯は、ダケカンバの林におおわれていて、あまり見通しは良くない。おまけにこの日はガスがかかっており、遠くの景色はほとんど見えない。しかし、時折ガスが晴れる瞬間があり、南西の眼下に広がる海の風景を辛うじて垣間見ることができる。頂上は比較的広く適当に木陰に座り、昼食とする。森林限界を超えると高木は育たないはずなのになぜかこのアポイ岳だけは一旦森林が切れたあと山頂付近のみダケカンバが群生している。近くの梢にはログを取っているのか追跡温度計が設置されている。
昼食後は隣の山である「吉田岳」の縦走路の様子を見に行くため吉田岳への登山道を少し下っていく。正面にきれいな吉田岳への稜線を見ることができ、その奥には「ピンネシリ」も顔を覗かせている。「吉田岳」まで、左右の展望を眺めながらの稜線歩きは気持ちが良さそうである。このルートはお花畑スポットとしても有名らしいが残念ながら今回はここで引き返す。
駐車場→ | アポイ岳ジオパークビジターセンター横から開始→ | 登山届ポスト前を通過→ |
アポイ橋を渡る→ | 渡渉部での靴洗い場→ | 一合目 頂上まで3.8Km→ |
二合目 頂上まで2.9Km→ | ベンチがある第2休憩所→ | 三合目とクマよけ鐘 頂上まで2.2Km→ |
アポイのビーナス これかな?→ | 四合目 頂上まで1.8Km→ | 五合目避難小屋に到着→ |
正面にアポイ岳が見えてきた@避難小屋→ | 階段状の登山道→ | 六合目→ |
馬の背に向かって急登を頑張る→ | やっと7合目の標識が見えてきた→ | 七合目到着→ |
緩やかな馬の背→ | 岩崖の急登もある→ | 八合目→ |
8~9合目からの展望→ | 岩崖の難所→ | |
9合目→ | 左手に吉田岳とピンネシリを望む→ | 木々に囲まれたアポイ岳頂上→ |
登頂記念撮影→ | 吉田岳への稜線と背後にピンネシリ→ | ようやく南西に下界が見えてきた→ |
下山は、南側に下って「幌満お花畑」ルートを選択する。どんなお花畑🌸が現れるか期待する。下る道は、やや急な斜面が続き、かつては日高草(ヒダカソウ)が群落するお花畑としてにぎわった所だったようだが、現在は盗掘やハイマツの侵入でほとんど見ることはできない。開花時期は5、6月で時期的にも遅い。急坂で途中、手を使って岩を乗り越える場面もある。結構歩き辛いルートである。
「幌満お花畑」ルートの最南端部になるとガスが大分無くなり冬島漁港方面が見えている。 その後、アポイ岳の山腹を巻いていくが主コースと違って展望の無い樹林帯の中を黙々と長い距離を歩くだけ結構疲れる。幌満お花畑ルートは結局、ほとんど花も無く、全くの期待外れで歩く距離も長く、お勧めするルートではない。ようやく主コースに合流。これ以降、登りと同じコースを下っていく。
石楠花が咲く樹林帯を下っていく→ | 振り返って見るアポイ岳→ | 幌満お花畑分岐に合流→ |
幌満お花畑からの展望→ | ガスが抜け冬島漁港方面が見えてくる→ |
見かけた花 アポイ岳の高山植物 アポイ岳の花図鑑 開花カレンダー
時期的にも、また乱獲により、アポイ岳の日高草(ヒダカソウ)は見ることはできなかった。
シャクナゲ | 車ユリ? | イブキジャッコウソウ |
キンロバイ | エゾルリムラサキ | 参考引用 ヒダカソウ(日高草) |
今年も北海道の気温は高く本当に暑い😣。5合目より上はは日差しを遮る樹木が無く、露岩上を歩くため直射日光を浴びて疲れてしまう。またかなり水を消費してしまったので下山中は喉の渇きを覚える。日頃、あまり水は取らない方だが下りの5合目に到着後、もりごんさんにポカリを少し分けてもらい一息つく。
下山後、国道235号線沿いのあちこちの海岸で日高コンプを干している風景を眺めながら国道237号線に入り、平取(ぴらとり)町まで車移動。なぜか観光地でも無い所に宿があるのか不思議であるが宿泊予定の「ホテル駿」に到着。本日の🚗走行距離115Km。ここの浴場は2人までと小さいため北に8Kmほど離れた「びらとり温泉 ゆから」まで車🚗で風呂♨(500円)を浴びに行き、ついでにそこで夕食(びらとろり和牛丼 1220円))も取ることにする。宿の近くのコンビニで缶ビールを購入して部屋飲み🍺。宿にはエアコンは無いため窓を開け放ち、扇風機をかけて就寝したが寝苦しさはあまり感じられなかった。やはり夜は北海道らしい気候。
19日(木) 移動
早朝に散策に出かけると近くに義経神社があり、岩手県平泉で自害したと言われているがこんな所まで義経が逃げ延びていたとは。ここでも熊🐻に注意の立て札がある。犬の散歩中のおばあさんに「幌尻岳」の説明を受けるがかなり厳しい登山と言われる。その後、「ホテル駿」を出発してオロフレ山登山口に向けて車🚗移動。
平取町付近の玄関は2重になっている→ | 海岸では昆布の天日干しがあちこちに |