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地図でコースをを見る 所要時間 7:20 水平歩行距離 11.9Km 累積標高 +1295mH -1315mH
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【日 時】 | 2022年4月24日(日) |
【山 名】 | 下蒜山 1100.4mH 中蒜山 1123.4mH 上蒜山 1202mH |
【天 候】 | 曇り |
【メンバー】 | もりごん、のむ、Mickey-son 3名 |
【コース 】 | 下蒜山の登山口駐車場(512mH)8:43→尾根取り付き(575mH)8:54→3合目(690mH)9:10→5合目(770mH)9:23→雲居平(820mH)9:34→7合目(875mH)9:47→9合目1013mH)10:09→下蒜山頂上(1100.4mH)10:24~:30→フングリ乢(815mH)11:29→中蒜山登山道合流(1077mH)12:08→中蒜山頂上(1123.4mH)12:20~13:00→避難小屋(1117mH)13:02→見晴台(1080mH)13:07→鎖場(1025mH)13:31→上蒜山頂上13:58(1202mH)→上蒜山三角点(1199.7mH)14:04→上蒜山頂上(1202mH)14:10~:20→8合目(1100mH)14:36→下福田山(1030.8mH)14:52→6合目(955mH)15:01→5合目(920mH)15:06→2合目(730mH)15:27→上蒜山登山口(650mH)15:36→案内板(620mH)15:40→百合原(520mH)16:05→タクシーで下蒜山の登山口駐車場に移動 |
5年ぶりの蒜山登山である。前回は中蒜山、下蒜山の2山だけであったが今回は念願の三座を縦走をする。現地の天気予報では曇りのち晴れということであったが中国道を走行中はパラパラと雨が降り出した。北に向かうにつれて雨は上がり、湯原ICで下りて313号線で「犬挟(いぬばさみ)峠」の下蒜山の登山口に向かう。ナビの設定が悪かったのか犬挟トンネル手前から狭い地道を走行してあちこちで折れながら何とか東屋のある下蒜山の登山口に到着。駐車の数は5台ぐらいで結構少ない。曇り空で少し肌寒い中、出発。
登山口の案内図によると犬挟峠から下蒜山山頂まで2.4kmを100分、下蒜山頂上から中蒜山頂上まで3.0km90分、中蒜山頂上から上蒜山頂上まで1.5km60分、上蒜山頂上から上蒜山登山口まで2.4km70分、全行程9.3km5時間20分は、ロングコースとは言えないまでもまずまずの縦走コースである。
粘土質の道ではあるが本日はぬかるんでいないため問題無し。早速、芽吹き始めた青葉の雑木林の中、沿道には紫の菫(スミレ)花、まだ葉っぱだけの岩鏡、白い花を咲かせているムシカリ(オオカメノキ)や木苺の白花が出迎えてくれる。谷道から尾根道になると擬丸太の階段を登っていく。急登を登り始めると体は温まってきてTシャツになる。これ一枚でも充分な気候である。樹間の緩やかな道となり、3合目を通過。ここで珍しく錨草(イカリソウ)の花を見かける。2つの石畳の鎖場急登を登りきり視界が開けてくると主稜線に出る。前回と同様、笹葉が落ちた一面の茶色の笹原となり5合目に到着。ここから先は、しばらくなだらかな稜線歩きが続く。
少し小高い「雲居平」から下蒜山にかけての稜線が美しい。右側には霞んでいるが日本海の海岸線を見ることができる。「雲居平」から見えるピークは偽頂上で実際の下蒜山頂上はその先にある。下蒜山7合目付近からは片栗(カタクリ)の花がちらほらと見かけるようになる。7合目を過ぎたあたりから斜度が急になり、左に蒜山高原、右に日本海を見ながらつづら折れの道を登り、再び岩場の急登鎖場へ。しかし蒜山の鎖は太くて重いため利用し辛い。ここを何とか登りきると緩やかな稜線となり9合目に到着。ここからも眼下には素晴らしい展望が広がっているので時を忘れて鑑賞する。
三等三角点のある下蒜山の山頂は、笹の原で、展望は素晴らしい。ベンチもあり、中蒜山や上蒜山や残雪の大山が望められやっと一息つく。一旦、下って行くと片栗が群生し始め猩々袴(ショウジョウバカマ)、岩鏡(イワカガミ)もあちこちに見かける。周りに橅(ブナ)林が増えだすと下蒜山と中蒜山の鞍部に位置するフングリ乢となる。
鎖場となっているがここでも重い鎖を使わずとも登ることはできるが体力的にしんどくて呼吸が乱れてくる。這う這うの体で急登を登りきると眼下には蒜山高原が、前方には避難小屋とその先には山頂も見えてくるとほっとする。やがて左手に「塩釜冷泉」からの登山道と合流して多くの高校生登山者を見かける。どうも「岡山県高等学校総合体育大会登山競技予選会」を行っているようである。青春しており挨拶も元気に大声でかけてくれるし頼もしい限りである。若いっていいなぁ。避難小屋の手前には上蒜山への縦走分岐を右側に見るがそのまま直進し、チマキザサが刈り取られ、よく整備された道で50m先の頂上を目指す。
四等三角点のある中蒜山頂上には多くの登山客がすでに食事をしておりベンチは塞がってしまっているので石の上に座り食事とする。なおも男女の高校生が続々と登頂してくる。しかし食事中にガスがかかってきて周りは全くの眺望が無くなり少し雨もぱらつき始める。そうこうするうちに皆さん食事を終え、あっという間に居なくなり、下蒜山出発時に遭遇した女子二人組だけとなってしまう。
下蒜山登山口駐車場→ | 新緑の中、緩やかに登っていく→ | 尾根道に取り付き、早速急階段の登り→ |
3合目→ | 2ヶ所ある鎖場の急登→ | 5合目を過ぎると一面の笹原→ |
雲居平から下蒜山頂上を目指して→ | 雲居平からの眺望→ | |
7合目付近から振り返る→ | 岩場の急登→ | 9合目→ |
下蒜山頂上→ | 下蒜山頂上から見る残雪の大山→ | 西に中蒜山、上蒜山、大山を望む→ |
片栗の群生→ | 中蒜山に向かう稜線→ | 気持ちの良い?林歩き→ |
鞍部のフングリ乢→ | 中蒜山までの稜線→ | 塩釜冷泉からの登山道と合流→ |
中蒜山頂上とその先に上蒜山→ | 上蒜山に向かって下って行く→ | 展望台へ立ち寄る→ |
昼食後は避難小屋横にある上蒜山への道を樹林の中の擬丸太階段でどんどん下って行く。幸いにもガスは流れているが雨は降っていない。やがて笹原となり、左手に展望台に到着。目の前が切れ落ち断崖絶壁である。ガスさえ無ければ展望が良いだろう。更に緩やかな笹原道を下って行くが遠望が利かないため次々に現れる片栗の花を鑑賞しながら黙々と歩くのみである。鞍部に来ると北側にはまだ雪が残っている。足元には今日初めて見る菊咲一華(キクザキイチゲ)の花が点々と咲いている。この辺りの片栗の花は今までとは違って日差しが無いにもかかわらず花びらが見事に反り返っている。
最後の岩場の鎖場急登を登りきると上蒜山の頂上。頂上の標柱が立っている小さな広場で三座の中で唯一樹木に囲まれ、あまり眺望は効かない。折角なので標高が2mほど低い200m程先の二等三角点がある地図上の頂上までリュックを降ろして一人で行って見る。道は笹で覆われているがしっかりと踏み跡があり、所々にマーキングテープがあるので安心して歩ける。ほんの少し下って登り返すと三角点に到着。周りは小さな空き地となっているが樹林に囲まれてガスも伴っているので展望は無い。往復15分ほどである。
緩やかな稜線が続き、左手先の中蒜山麓に2本の雪渓を眺めながら橅(ブナ)の原生林抜けてから見晴らしの良い8合目の「槍が峰」へ。ここから蒜山高原や上蒜山スキー場が眼下に広がる。左手奥には下蒜山、中蒜山が霞んでいるが見ることができる。右後方には大山が望めるはずだが残念ながら雲の中で顔を表していない。
5合目を越え、2合目から檜から杉に代わる薄暗い植林地の中を段差の大きい階段を直進的に下って行く。上蒜山登山口に下り立ち、更に下ると立派な地図と案内板がある場所に出る。牛を全く見かけない牧場に出てその間の道を進んでいく。別荘を見ながら舗装路を緩やかに下っていくと県道422号線(蒜山高原線)の「百合原」に出る。そこには自転車で走りたいコースの一つであるサイクリングロードが並走している。ここでタクシー会社に連絡して下蒜山の登山口までタクシー移動(料金は3420円)。この頃になると天気は晴れ渡り中蒜山、下蒜山がくっきりと見えている。もっと天気の回復が早ければなぁ。
ガスの中に続く稜線→ | 少しガスが切れて上蒜山が見え出す→ | 花びらが反り返った片栗→ |
最後の鎖場の急登→ | 上蒜山頂上の標柱→ | 笹で覆われた三角手への道→ |
三角点から上蒜山頂上を見る→ | 橅林の中の稜線歩き→ | 8合目へ→ |
8合目→ | 上蒜山の8合目付近からの眺望→ | |
四等三角点(点名:下福田山)へ→ | 左手に下蒜山、中蒜山→ | 5合目からの眺望→ |
2合目→ | 植林帯を直線的に下って行く→ | 上蒜山登山口→ |
牧場を突っ切る→ | 百合原に向けて緩やかに下って行く→ | 百合原から見る |
前回の半縦走でもしんどかった思いがあったが今回も3回の登りはきつくくたびれた。特に下蒜山から中蒜山までの登り。
中蒜山頂上は人が多かったが下、上蒜山はたまにしか人に出会わない静かな山旅ができた。このコース上ではトイレは下蒜山登山口前の斎場にあるのみ。
大亀の木(オオカメノキ) | 菫(スミレ) | 錨草(イカリソウ) | 猩々袴(ショウジョウバカマ) |
コミヤマカタバミ | 寒萓(カンスゲ) | 岩鏡(イワカガミ) | 菊咲一華(キクザキイチゲ) |
地図でコースをを見る 所要時間 6:50 水平歩行距離 8.5Km
【日 時】 | 2017年4月30日(日) |
【山 名】 | 中蒜山 1123.4mH 下蒜山 1100.4mH |
【天 候】 | 晴れ |
【メンバー】 | 山おやじ、クロ.、遊子、オッド、Mickey-son 5名 |
【コース 】 | 塩釜ロッジ駐車場(510mH)9:15→塩釜冷泉登山口(510mH)9:30→1合目(570mH)9:40→2合目(575mH)9:50→3合目(655mH)10:00→4合目(740mH)10:15→5合目(792mH)10:25→6合目(848mH)10:40→7合目(920mH)10:50→8合目(1030mH)11:10→尾根縦走路出合(1077mH)11:20→避難小屋(1117mH)11:30→中蒜山頂上11:32~12:20→尾根縦走路出合(1077mH)12:25→フングリ乢(800mH)12:50→919ピーク13:40→下蒜山頂上14:20~:55→9合目(1020mH)15:00→7合目(885mH)15:15→雲居平(854mH)15:23~:30→5合目(800mH)15:35→3合目(765mH)15:45→標識(655mH)15:55→犬挟峠登山口(512mH)16:05 |
今回はカタクリの花を観賞するために蒜山に登る企画である。山おやじさんの車で加古川バイパス、播但道、中国道、米子道と高速道路を走行していく。蒜山サービスエリアで津山市から来たクロさんと合流してから蒜山(ひるぜん)インターチェンジで下りて蒜山高原の中を犬挟(いぬばさみ)峠の登山口に向かう。ここにクロさんの車をデポして塩釜ロッジまで戻り、その横にある登山者用の牧草地駐車場(無料)に車を止める。本日は晴天で清々しい風も吹いており絶好の登山日和である。
塩釜ロッジ横にある登山口で、まずは全国名水100選に選ばれている「塩釜冷泉」の水汲み場で水(水はそれほど冷たくなかった)をペットボトルに入れ替えて出発。コンクリートの丸太で整備された登山道を歩き始める。牧草地を左右に眺めながら進むと直ぐに1合目の標柱(標高も併記されている)が現れる。新芽が出始めた樹林の中を気持ちよく歩みを進めていく。この辺りには白いムシカリの花があちこちに咲いている。ムシカリはその後も頻繁に見かける。少し深い沢を何度か渡ると2合目となり、この辺りから登りはきつくなって木の根っこが露出して綾目模様となっており両側にはチマキザサ?がある登山道が続いている。暑くなってきたのでTシャツになる。
5合目の標柱の先には「日留(ひるが)神社」の祠があるがコンクリートでできておりあまり厳か感がない。少しきつい南風が登りには心地よい。徐々に勾配はきつくなり、7合目からは鎖場となっているが登りには使うまでには至らない。右手に下蒜山が梢越しに見える。8合目を過ぎると展望が開け始め、左手下方に蒜山高原も一望できる。急登を登りきり尾根筋の縦走路に出会うと標識が立っており、左は中蒜山、右は下蒜山と書かれている。左に折れてからは前方には避難小屋とその先には山頂も見えてくる。避難小屋の手前には上蒜山への縦走分岐を右側に見るがそのまま直進し、チマキザサが刈り取られ、よく整備された道で50m先の頂上を目指す。
中蒜山頂上には20人ぐらいの登山客がすでに休息している。周りは背丈の低いチマキザサだけで遮るものが無いため360度の眺望である。西には雪渓が少し残る上蒜山が(大山は上蒜山に邪魔され見えない)、南にはのどかな蒜山高原が、東にはこれから行く下蒜山が、北側には霞んではいるがいくつかの風力発電塔と日本海が望める。これらの景色を眺めながらここでで昼食とする。しかし今年は寒かったのかこの時期にしては周囲のチマキザサの葉っぱはまだ茶色のままである。
塩釜ロッジ奥にある牧草地の駐車場→ | 塩釜登山口 正面に名水→ | 中蒜山を望む→ |
気持ちの良い新緑の中を進んでいく→ | ムシカリの花があちこちに→ | 大きな沢を渡る→ |
5合目にある日留神社の祠→ | 木の根が露出している登山道が続く→ | 稜線に到着 左へ→ |
眼下に蒜山高原 手前の白は残雪→ | 避難小屋と中蒜山頂上が見えてきた→ | 頂上にはたくさんの登山客が→ |
西に上蒜山を望む→ | 東に下蒜山を望む→ | 北には日本海が霞んで見える→ |
昼食後はカタクリを求めて上蒜山への道を下っていくが生憎、道は雪解け水でぬかるんでいて足元は汚れるし、転倒しそうなので断念し、戻って予定通り下蒜山を目指す。気持ちよさそうな稜線歩きの縦走路が続いている下蒜山を見ながらチマキザサの中の登山道を下って下山を開始する。鞍部である「フングリ乢」まで300m程下り、また登り返さなければならない。毎度のことながら気が滅入る。
「フングリ乢」を過ぎて登りになると振り返れば雪を戴いた大山が上蒜山の右側に見えだす。また色々な花(ダイセンキスミレ、イカリソウ、ショウジョウバカマ、イワカガミなど)が道筋に花をつけている。ちらほらとカタクリの花が現れだす。この時間となると花弁がこれでもかと思うほど反り返っている。皆さん4、5輪程のカタクリを一生懸命に写真に収めているがこの後この行為が空しくなる出来事が。更に足を進め、919ピーク付近になると次から次とカタクリの群生に出会う。今までの撮影は何だったのかと思うほどである。
カタクリを始め色々な花を眺めながら歩くと急登も少しは楽に感じる。次のピークを越えるとフラットな道となりベンチが設置された下蒜山頂上に到着、しばしの休憩をとる。ここもチマキザサに囲まれている。頂上はやはり360度の眺望で振り返って西には左から中蒜山、上蒜山、それと雪を頂いた大山の山並みがばっちり見える。当然、南側の蒜山高原も。
下蒜山頂上からは本日1番と思われる急勾配の道となり、最初はロープで、そのうち鎖が付けられ慎重に下らざるを得ない。前方下方には広々とした茶色の草原?の中に登山道が続いている。しかし近づいてみるとササの葉がすべて落ちて茎のみになった、まるでハリネズミの様相である。何故こんな状態なのか良く解らないが初めて見る光景である。水平道になると「雲居平」である。標柱には下蒜山まで1Km 40分、犬挟峠まで1.2Km 30分と書かれている。暫し眺望を楽しみながら休息。
後ろから何人かの若者が駆け足で下山してきて我々をどんどん追い越していく。今はやりのトレイルランの練習かと思ったが、聞いてみるとスキーのクロスカントリーの体力向上を図っている大学生達であった。我々はすでに足取りが重くなっているのに。やはり若さには勝てない。ここから膝に負担をかけないように今日初めてストックを取り出す。
雲居平を過ぎると樹林帯の中に入るが5合目からの道もロープ、鎖があり、またしてもきつい下りである。丸太階段も結構段差があるので大腿部にも負担がかかる。。「登山口まで500m」の標識で直角に右に曲がり境界線を離れる。やがて東屋が見えるとゴールである。久しぶりに長い距離を歩いたので大分足に来ている。デポしていた車に乗り込み、塩釜登山口まで戻る。
下蒜山に向かって稜線が続く→ | ダイセンキスミレ→ | フングリ乢→ |
振り返って中蒜山とムシカリの花→ | ショウジョウバカマ→ | イワカガミ→ |
待望のカタクリの群生→ | 上蒜山と右手に雪をかぶった大山→ | 下蒜山頂上→ |
気持ちの良い稜線が雲居平に向かって続く→ | 雲居平から振り返って→ | 葉が落ちたクマザサの中を→ |
この標識で直角に右に曲がり境界線を離れる→ | 樹林帯の中を下っていく→ | 犬挟峠登山口に到着 |
ルートはしっかりして迷うことはない。山道は細かく黒い土なので一目で火山灰が積もった物と判り、かつてはこの地域に火山活動があったことが窺われる。また見た目はなだらかそうな山であるが実際登ってみると結構急登が多い。
あまりの陽気に釣られたのか蛇も2回登山道に現れた。このコース上ではトイレは両登山口のみ。
立ち寄った全国名水100選に選ばれた塩釜冷泉(12x5mの大きさ)は登山口より左奥にあり、300L/秒の湧水量と書かれている。