Mickey-sonのホーム山の部屋登山の記録信州→北岳、間の岳、農鳥岳

登山の記録  信州

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北岳登山(きただけ)〜間ノ岳登山(あいのだけ)〜農鳥岳登山(のうとりだけ)

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【日  時】 2006年8月3日(木)〜7日(月)
【山  名】 北岳 3192.4m、間の岳 3189.3m、農鳥岳 3025.9m
【山  域】 南アルプス山脈
【天  候】 晴れ
【メンバー】 白馬夫婦、西、知加良、和田、山戸、鷹崎、Mickey-son 8名
【コース 】 一日目(4日 金)
広河原(1529mH)8:50→白根御池分岐(1665mH)9:20→昼食12:00〜:30→大樺沢二股(2215mH)12:40→白根御池小屋(2236mH)13:15
二日目(5日 土)
白根御池小屋6:00→大樺沢二股6:25→お花畑(2525mH)7:50→草すべり合流(2695mH)8:30→小太郎尾根分岐(2785mH)8:50→北岳肩ノ小屋(3000mH)9:50〜10:00→北岳10:55〜11:55→八本歯コル出合(3110mH)12:15→北岳山荘(2902mH)13:35
三日目(6日 日)
北岳山荘5:50→中白根山(3055mH)6:30→間ノ岳(3189.3mH)8:00〜8:10→三国平分岐(2840mH)9:15→農鳥小屋(2804mH)9:50→西農鳥岳(3051mH)10:45〜11:35→農鳥岳(3025.9mH)12:15〜:30→下降点(2970mH)12:45→大門沢分岐(2830mH)13:15→大門沢小屋(1710mH)16:40
四日目(7日 月)
大門沢小屋4:40→朝食(1530mH)5:15〜:45→八丁坂(1420mH)6:30→巨岩(1275mH)7:00→吊り橋(1240mH)7:15→吊り橋(1205mH)7:25→吊り橋(1165mH)7:45→林道(1005mH)7:55→発電所(855mH)8:25→奈良田橋(830mH)8:40→奈良田温泉郷(810mH)9:00

 今年の梅雨時の豪雨のため日程を1週間延期して実行に移した。木曜日の夜10時53分、京都発の夜行バス(7500円/人、3列シート45度リクライニングでトイレ付きで最近の夜行バスは快適になっている。)で甲府駅まで行き、ここからジャンボタクシー(18000円/9人乗り)で南アルプス林道を芦安(あしやす)、夜叉神峠(やしゃじんとうげ)と通過して広河原(ひろがわら)に午前5時30分に到着(走行距離45Km)。ここにはアルペンプラザ(観光案内所)があり、コピー地図ももらえる。トイレも水洗である。これから登る北岳を眺めながらここで朝食を摂り、水はすぐ横に導かれているホースから取り入れ、いざ出発。北岳までの標高差は1700m弱であるが夜行疲れがあるため本日は白根御池小屋泊まりまでの行程。気温21℃

広河原から見た、これから登る北岳 車止めのゲートを通り抜け、野呂川(のろかわ)の吊り橋を渡り、広河原山荘の手前で左に折れ、大樺沢(おおかんばさわ)コースを辿る。右は今晩、我々が泊まる白根御池(しらねおいけ)小屋コースである。しばらく沢を左に見ながら樹林帯の中を登っていく。水の豊富な南アルプスらしくコマーシャルで出てくるような豪快な清流を眺めながら支流を木橋で2度渡り、しばらくは沢を右側に見ながら高度を上げていく。あまり傾斜はきつくない。水が豊富過ぎて一部道が川になっていたりする。周りにはホタルブクロがあちこちに咲いている。

 やがて広い河原にでると正面には雪渓と北岳のパットレス(Buttress)が見えてきて涼しい風が吹いてくる。左手には八本歯と言われるギザギザの尾根も見える。周りには日陰が全然無いため、沢の真ん中にある巨岩の下で昼食とする。しばらく左岸沿いを歩くと二俣(ふたまた)分岐に出る。左は八本歯(はっぽんば)、北岳への左俣コース、直進は肩の小屋、我々は右側の白根御池小屋への道を採る。分岐にはバイオトイレが2室設置(チップ制)されており、動力エンジンが回り続けている。しばらくは道に根が張りだした歩きづらいダケカンバの中、ほぼ水平の巻き道を歩き、小さな池が見えると白根御池小屋である。今年の6月に新装した小屋で水は豊富、トイレは水洗である。しかし市営のためかあまり従業員の態度は良くない。部屋からは鳳凰(ほうおう)三山の観音岳、地蔵岳の手前の赤抜沢ノ頭が望める。豊富な水で体をぬぐいさっぱりした気分で前庭のベンチで北岳を眺めながら高価なビール(700円/500cc)で慰労会を催す甲斐駒ヶ岳と八ガ岳。部屋には見知らぬ女性が2人(シルバーとヤング)が同室となる。どちらも単独行であり、早朝早々と居なくなる。手慣れたものである。夜は天の川を始め満点の星空である。

 次の朝、池のすぐ右側から登る草すべりのコースが見える。下から見上げると真っ直ぐの登り道で大変そうである。雪なだれが頻繁に起きて当然の箇所である。我々は昨日辿った道を二股まで引き返し、肩の小屋を目指して右俣コース進んでいく。森林限界(2550mH)を過ぎると視界が広がりお花畑になる。今回初めて、コバイケイソウの群生も見かける。草すべり合流付近からは左手方向(南東)に富士山が雲の中から頭を出しているのが見えてくる。その下に大樺沢の雪渓も。更に小太郎尾根道出合にくると遠く北には北アルプスの穂高、槍ガ岳、大天井岳が、またすぐ北には甲斐駒ヶ岳、北東には八ガ岳、北西には仙丈ヶ岳、東に鳳凰三山が実によく見える。大パノラマであり最高の気分である。快晴ではあるが東南方面は雲がかかり見晴らしは余り良くない。富士山は雲間から少しだけ頭を出している。この辺りからハイマツが唯一の木々である。鎖場を歩き、ついに最後のピークをを登り切ると目の前に北岳がそびえ立つ。北岳肩ノ小屋は北岳直下の鞍部に位置しており建物の周りには雨水を確保するためのドラム缶が多数置かれている。ここからも甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳がよく見える。北岳手前の急坂

仙丈ヶ岳と北アルプス 下り坂を終えると両股小屋からの道が右から合流してくる。もう一度ピークを過ぎると標高日本第2位の白根岳(北岳)山頂に到着。ここですばらしい景観をおかずに昼食とする。標石には三等三角点と刻まれている。こんな高い山なのに意外である。北岳で昼食とするがイワヒバリが1羽飛んできて全然人を怖がることなく周りをうろうろしている。人間を天敵とは考えていないようだ。展望は360度で南には農鳥岳、間ノ岳、塩見岳が見える。ここからの下りは急な岩場で慎重に下りる。あちこちにお花が咲いているが残念ながらここにしかないキタダケソウ(キンポウゲ科)は見かけない。時期は6月末までらしい。尾根道はガレていて、振り返ると北岳の山肌も、岩がむき出しになっている所が多い。左手には吊り尾根(八本歯コル出合)直下に登ってくる人達が見える。相当危なかしいそうなコースである。頂上からは間の岳への道は簡単そうに見えたが実際にはそうでもなかった。

 下方に村営北岳山荘が見えだし、鐘が吊された場所に来ると山荘である。バイオトイレとなっているが余り機能していないのか辺りに臭いが充満しており宴会の場所選択にも苦労する。また玄関先にある発電機の排気ガスがもろに出ていてこれも気分が悪くなる。少し離れた場所でするめを焼いて宴会開始。ビールは350cc(500円)しか置いていない。この後、山荘の裏手に絶好の見晴らしの良い、長いテーブルが設置された場所を見つけ、宴会のやり直しをする。
北岳山荘にて 先週までの豪雨のため一挙に登山客が押し寄せたためであろう。今晩は相当混雑しているため詰め込まれ、8畳の部屋に16人が寝ることになる。玄関の上がり台にまで布団が敷き詰められている。我々の上にも屋根裏の部屋があり、同様の混雑ぶりである。寝返りも困難なほど狭いため、寝付かれず、今夜も夜空を眺めに外に出る。昨日と同様満天の星空である。外気温は例年より高く、余り寒さを感じさせない。郡上八幡では38℃を記録したそうである。部屋から見えるご来光は雲海もなく単なる日の出であった。この山荘には北岳のライブカメラが設置されている。

 起床時から寝不足のため気分が悪く、朝食時もむかついてくる。出発時は風が強く、稜線沿いでは寒さを感じる。気温11℃。岩稜にはチシマギキョウがあちこちに咲いている。中白根山からは北岳の写真ポイントと案内されている。振り返れば二俣から見た雰囲気と違った北岳の壮大な景色が見られる。北岳から40分後に一度、殺風景なピークを通過後、稜線の西側を進んでいく。このコースは空荷の人を多く見かける。北岳の山荘から間ノ岳、農鳥岳までのピストン歩行をしている。
 間ノ岳手前で稜線の東側に猿が3匹ほどいた。こんな高い所まで何を求めて来ているのであろう。雷鳥の卵を狙っているとの話もある。この辺りから間ノ岳までは標高3000m以上の日本最長の縦走路となっている。
間の岳
 間ノ岳(標高日本第4位)は広々とした頂上であり、長野、静岡、山梨県の3つの県境に位置している。西農鳥岳、右手の方には塩見岳へ行く縦走路が見える。ベンケイソウ、チングルマ、ツガザクラも見かける。下りは急なガレ場のジグザグ道である。このあたりからハクサンイチゲも顔を出す。農鳥小屋の手前右手には三国平の分岐が現れる。そのまま平坦路を直進すると30分ほどで小屋である。
ヨツバシオガマ、ベンケイソウ
 農鳥小屋からは急激な登り道が見える。眺めているだけでも大変そうなことがよく分かる。実際登ってみるとやはり急坂でガレ場をジグザグに登っていく。短時間にもかかわらず、途中で休憩を入れなければならない。しかし一気に高度を上げ、ここを登り切ると農鳥岳、塩見岳及び荒川岳が前方に見えてくる。一度下り、上り詰めると西農鳥岳。頂上は標識もないが見晴らしは良い。ここで小屋手配弁当で昼食をとる。ガイドブックに寄れば西農鳥岳からは農鳥岳の後に富士山がクッキリと見える筈であるがあいにく南側は雲が湧き出ていて全く顔を現さない。東側で湧き上がった雲が西側からの風で尾根筋で押し返され西側は結構視界は良いのであるが残念。またハイマツが多くガイドブックに雷鳥が現れると案内されていたが残念ながら今回はまったく見かけることはなかった。

 3度アップダウンを繰り返すと農鳥岳。山梨と静岡県の県境である。ふり返ると西農鳥からは尾根伝いに緩やかに下っていくと下降点と書かれた標識が現れるが行き先が明示されていないためどこに下りるのかさっぱり判らない。途中の岩にも下降点と書かれている。どういった考えで書いているのかよく分からない。稜線から東にはずれてやがて広々としたガレ場に出ると指導標に鐘が吊された場所でやっと大門沢(だいもんざわ)の文字が出てきた。直進は広河内(ひろごうち)岳への道、我々は左に曲がりここからはハイマツの中を急坂をジグザグに下っていく。やがて樹林帯に入っていくが道は大石がゴロゴロしていて非常に歩きづらい。沢に出てしばらく行くと大門沢小屋の標識が枝に掲げられていたが、そこから右岸沿いに更に1時間ほど下っていく。本日の行程時間10時間50分。疲れました。

 大門沢小屋は今時珍しい中央に土間のあるクラシカルな大部屋である。トイレも外に明かりを持って出ていかなければならない。しかし山小屋には珍しいコイン温水シャワー(500円/4分)があり、北岳山荘では汗を流す水もなかったため利用することにした。すっきり気分である。ここでも月曜日にもかかわらず一畳に二人が寝るスペースしかないほど宿泊者が多かった。さすがに夕べの北岳山荘での寝不足と汗を流したのが利いて省スペースにも関わらずなんとか睡眠を取ることができた。

 大門沢から奈良田(ならだ)までは3時間の道のりで、電車の時刻に間に合うよう余裕を持って早朝薄暗い時刻に行動を開始する。小屋の正面からは昨日は全然、姿を見せなかった富士山が5合目付近から顔を出している。僅かな明かりの下、沢の右岸を下り始める。20分の間に危なっかしい丸太橋で沢を2度渡り、大石がころがっているため歩きにくいを道を下っていく。途中、河原にて小屋で購入した弁当で朝食を摂る。

 やがてなだらかな道になると深い原生林となり森林浴をしながら下っていく。いろんな動物が出てきそうな雰囲気である。八丁坂で急激に高度を下げ、沢を2箇所通過し、3つの巨岩を見て支流を渡ると1つ目の吊り橋で左岸に渡る。一人ずつ渡るのであるが案外大きく揺れる。合計3つの吊り橋を渡ると左岸にある林道に降り立つ。ここから奈良田温泉まで3.1Kmの道のりである。しばらくすると左側に休憩小屋(バス時刻表有り)の横に、谷水が引かれているので頭から水をかぶる。広河内川を右に見てしばらく歩くと広河内発電所で早川(上流で野呂川になり広河原まで続く。道路は通行止め)に出合い、大きく右に曲がる。右岸に沿って下り、奈良田橋を渡って南アルプス街道を20分ほど下り、右側に奈良田湖が見えると奈良田温泉郷に到着する。
 一番高台にある公営の「奈良田の里温泉」(42℃のかけ流し、500円/人)で4日間の汗を流し、おいしいビール(中生650円、大ビン620円)とざるそば(550円)を食した後、ジャンボタクシー(16000円/9人乗り)で身延駅まで1時間、ここからJR特急で静岡まで出て新幹線で帰宅。

 今回は珍しく4日間、晴天続きでカッパの必要がなかったが、唯一、ちゃんとした富士山を見ることが出来なかったのが残念。
広河原までは交通規制があるため入山時間に注意が必要である。

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