Mickey-sonのホーム山の部屋山紀行→信州→爺ケ岳、鹿島槍ケ岳、五竜岳

山紀行  信州

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爺ケ岳〜鹿島槍ケ岳〜五竜岳(じじがだけ、かしまやりがだけ、ごりゅうだけ)

【日  時】 2004年7月29日(木)〜8月1日(日)
【山  名】 爺ケ岳(じじがだけ)2670m 鹿島槍ケ岳(かしまやりがだけ)2889m 五竜岳(ごりゅうだけ)2814m
【山  域】 北アルプス系
【天  候】 曇り時々晴れ
【メンバー】 白馬夫婦、相良、知加良、今泉、ISO208、堀下、Mickey-son 8名
【コース 】 一日目(30日)
柏原新道登山口(1350m)7:00→八ツ見ベンチ(1670m)7:40→一枚岩(2000m)9:00→ケルン(1740m)9:10→石畳(2085m)9:30→水平道(2120m)9:35→石ベンチ(2165m)9:45→種池山荘(2450m)10:50〜11:50→爺ケ岳南峰(2635m)12:50→赤岩尾根分岐(2450m)14:15→冷池山荘(2410m)13:25
二日目(31日)
冷池山荘5:55→布引山(2683m)7:10〜:20→鹿島槍ケ岳南峰(2889.1m)8:10〜:35→八峰キレット(2530m)10:30→キレット小屋(2518m)10:45〜11:35→口ノ沢のコル(2416m)13:05→北尾根ノ頭(2560m)13:40→G5(2645m)15:05→五竜岳(2814m)16:30→五竜山荘(2480m)17:35
三日目(1日)
五竜山荘6:10→白岳(2451m)6:20→西遠見山(2268m)7:20→西遠見(2170m)7:30→大遠見山(2106m)7:45→大遠見(2085m)8:00→中遠見(2037m)8:50→小遠見山分岐9:10→二ノ背髪(1955m)9:25→一ノ背髪(1880m)9:50→見返り坂(1705m)10:10→アルプス平駅(1530m)10:40→遠見駅(820m)11:00

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 今回は後立山縦走コースを歩くことにする。大阪駅21:42発 急行「ちくま」の夜行にて松本まで、ここでムーンライト信州81号 4:35発に乗り換え、信濃大町で下車。西日本を北上している台風10号の影響を心配していたが、ここ大町は幸いにも雲が少しかかっている程度で一応晴れている。うれしいー。駅前右側の公園にて朝食を取る。ここでは水飲み場もあり、水が補給できる。(野宿者が声をかけてくる)しかしこの時間帯では駅前の店はどこも開いていないので食物の手配は少し離れたコンビニまで行かなければならない。

 タクシにて(5830円)黒部アルペンルートの扇沢(おうぎさわ)駅手前の扇沢出会を右に折れるとすぐに柏原新道登山口が現れる。この付近には20台程度の駐車スペースがある。ここから樹林帯の中、石を並べた階段状の比較的急な道をジグザグに登っていく。常に左側に沢を眺めながら、また時々、梢の間から扇沢駅も見ることができ、道端にはゴゼンタチバナが咲いている。石畳付近からは大町の町並みも会間見られる。ケルンでは左側に針ノ木(はりのき)岳、扇沢駅、下手に扇沢がガスの合間に見ることができる。水平道当たりからは西斜面の緩やかな道となり、キヌガサソウ、シモツケ、イワカガミが、また危険標識案内があるガラ場を横切ると、クルマユリ、ハクサンフウロなどが咲いている。石楠花の木々も多い。

 登り切った正面に種池(たねいけ)山荘がある。ここで昼食とする。振り返ると目の前には針ノ木、剱、八ツ峰などがそびえたつが相変わらずガスが多く、時々にしか見ることはできない。風も強い(気温17℃)。近くには種池であろう、池が2つ有る。山荘回りはお花畑となっており、色とりどりの花が咲いている。水又はお茶が150円/1リッタ、生ビールは900円で販売している。トイレは有料(100円)。
 左の道は針ノ木岳への縦走路、我々は右(東)に折れ、 尾根伝いになる。山荘前から続くお花畑には、コバイケイソウ、チングルマ、ミヤマキンバイが南斜面に群生している。このあたりからは、稜線沿いに、はい松とキバナシャクナゲが増えてくる。
 爺ケ岳南峰はガスの中で、記念撮影してすぐに縦走路に戻る。中峰付近で少し雨がパラパラしてきたためカッパを着込むことにした。しかし量はたいしたことが無く、すぐに脱ぐことになるが、辺り一面ガスの中であるため中峰の登頂を諦める。
 北峰を過ぎた当たりで西側斜面に餌をついばんでいる雷鳥を一羽見かける。近づいても逃げる気配はない。資料によるとこのあたりからは冷池(つめたいけ)山荘と鹿島槍ケ岳が見えるはずであるがガスのため何も見えない。鞍部で赤岩尾根分岐に出会う。ここを直進(右に折れると大谷原方面への下山道である)。上り坂になると、はい松から樹林帯に変わり、やがて正面に赤い屋根の小屋が現れる。

 7月15日に新装オープンした冷池山荘では名前のいわれである直径3mぐらいの池がある。今回見かけるあちこちの池はいずれも黒ずんでいる。山荘内はまだ改装工事の名残で木の香りが漂っている。予約していたためか比較的ゆったりとした部屋に我々グループだけで入ることができ快適である。6時の食事まで部屋でビール(750円/500cc)を飲み談笑する。消灯時間は早く8時半である。しかしその前に我々は夜行疲れで7時過ぎに早々に眠りにつく。トイレは水洗で山小屋特有の臭いはしない。しかし水は有料(宿泊者は1リッタまでは無料)であり、トイレ、洗面所の蛇口からは水はほとんど出ないため汗ばんだ体を拭くこともできない。また食事のご飯は圧力をかけて炊いていないためかおいしくない。
 気温15℃の比較的暖かい中、小屋の前でご来光を見る。いつ見ても厳かな気分となる。しかし雲海のため5時になってもまだ太陽が顔を出さない。5時に小屋で朝食を取り、出発する。早朝のためガスは少なく見晴らしはよい。
 すぐに急登となり、後ろを振り返ると冷池山荘が眼下に見える。登り切った当たりにテント場がある。小屋から相当離れており不便そうである。このあたりから東斜面一面にお花畑が続き、花の名前をチェックながらゆっくり歩く。布引山はジグザグの急坂道でおまけに足下が安定しないガレである。ガスの中のため鹿島槍も見えず。早々に下りる。鞍部に降りたった時に西側下方にまん丸の虹が現れた。おまけにその真ん中に自分の姿が映るブロッケン現象の出現で一同感激する。今回のガスによる唯一の効用である。虹とブロッケン現象

 鹿島槍ケ岳南峰も布引山と同様、山頂付近ではガレ場の急な登りである。しかし広々とした頂上では運良くガスが晴れ、雄山、大汝山、富士ノ折立の立山三山、剱岳、そこからの長大な雪渓が見渡せられる。爺ケ岳その奥に立山連峰、剣岳ガスはドンドン流れ、景色は度々かき消されてしまう。ガスのため髪から滴がしたたり落ちてくる。岩場にはあちこちチシマギキョウが紫色の花を咲かせているが足下に注意を払わなければならないため鑑賞している余裕がない。北峰登頂は視界不良のため諦める。北峰からは急激な下りであり、浮き石に気を付けながらいくつかのくさり場を下っていく。しかしこのような場所でも若者は飛ぶように走り去ってしまう。キレット小屋の手前の八峰(はちみね)キレットからは岩場の難所でV字形に深く切れ込んだ谷間を横切り、くさり、はしごを使って登らなければならない。少しでも足を踏み外すと遙か黒部川の谷底まで転げ落ちる。必死の思いで登りきると足下にキレット小屋が見える。左右の岩壁に挟まれるように建っている。八峰キレット
 ここで昼食をとる。昼食後、体が重くなった状態で再び急激な崖を下ることになる。大きなリュックを背負った若い女性と何人かと出くわすがこういった危険なルートをくるとはすごいものである。鎖を伝ったり、はしごを使い注意深く下りていく。口ノ沢のコルは標識が無く、分かりづらいが最鞍部で小憩をとる。遙か左下方には黒部川に流れ込む沢水が流れている。反対の東側はまだ雪渓が至る所で残っている。

 北尾根ノ頭、G5、G4は今まで以上に険しい刃状の崖道である。前方には白い肌の五竜岳が見えている。ここで山岳監視員と出会い、五竜山荘までの所要時間を尋ねると3時間はかかると言われ、このままでは到着は18時頃になりそうなので早速、携帯電話で山荘に到着の遅れを連絡する。山肌に必死に張り付いて慎重に登っていく。(3点支持どころか4点支持でゆっくり登らざるを得ない)この時間になると我々の前に3人のグループのみで他にまったく登山者は見あたらない。崖道は慣れてくるどころかだんだん怖くなってくる。上空を飛んでいる鳥をこれほど、羨ましいと思ったことはない。
 五竜岳頂上は縦走路から少し北に5分程度の所にある。頂上までは大きな岩がごろごろ転がっている間を縫って歩いていく。運良くガスがはれ、南側にはやはり立山連峰、剱、北側方向には唐松岳(2696m)、北側下方には五竜山荘とその横に色とりどりのテントが見える。下る頃には再びガスで視界が遮られる。山荘はすぐ近くと思われたがここでも急斜面のため結構時間がかかる。やっとの思いで本日の縦走は終了。本当にほっとする。

 五竜山荘の受付では週末の混雑で「1畳に2〜3人で御願いします」との掲示があり、がっくりするが幸いにも同居する予定の6人が到着せず、ここでもゆったりとして寝ることができた。ラッキー。1階の人達は2段となった部屋で、たこ部屋状態である。混雑を嫌い廊下で寝る人達もいる。夕食は7時半、名物のカレーライスとみそ汁でお変わり自由。ビールは800円/500cc。水は炊事場で自由に使って良いが変な味がする。五竜岳と鹿島槍ケ岳(左奥)朝食は混雑しており出発が遅れる。
 ご来光は玄関先で見ることができた。雲が黄金色に焼けている。後方の五竜岳の巨大な姿が徐々に白じんでくる。
 出発の直前にヘリコプタによる荷下ろしを目撃する。話には聞いていたが目の当たりにするのは初めてである。上高地を基地にして平岩から小屋の動力燃料をドラム缶2本、その他段ボール箱などおよそ1トンぐらいの荷物を網に入れて運んできた。その後、我々が支払ったであろう大金の宿泊費を持ち帰っていった。その間1分あまりで、華麗な飛行で飛び去っていった。白岳をバックにヘリコプタによる荷下ろし

 当初の予定では唐松岳経由八方尾根下山であったが前日の疲れで体力にも自信がないため急遽、下山を遠見尾根コースに変更する。小屋の玄関横を出発。すぐに北側の白岳頂上に着く。快晴のため南側には五竜岳、鹿島槍ケ岳が、東側には雨飾山、焼岳、火打山、妙高山、戸隠連峰が雲から頭を出している。
 大遠見山(おおとおみやま)を過ぎると鞍部に左側に池がある広々とした窪地にでる。大遠見である。ここからテレキャビン乗り場まで5Kmと記されている。多くの人がここで休息を取っている。中遠見山からは吊り屋根を形成した鹿島槍の双耳峰を、また反対側には本来歩く予定であった八方尾根が見える。更に進むと中遠見、ここは大遠見より狭いが広場となっており右側に先ほどと同じように池がある。鹿島槍の景観はここまでで、あとはガスがかかりほとんど見えなくなる。小遠見山からはトレッキングコースとなっており、ハイキングの人達が多くなる。道端にはコケモモが実を付けている。結果的にはこのコースは結構アップダウンが多かった。

 地蔵ノ頭を通過するあたりから観光客が増え始める。アルプス平自然遊歩道、五竜アルプス山野草園を鑑賞した後、白馬五竜テレキャビン(840円)に乗って8分程で麓のとおみ駅に降りる。ここには無料の大きな駐車場がある。併設されているエスカルプラザでも入浴できるが我々はタクシー(920円)にて近くの白馬かたくり温泉「十郎の湯」(600円。かけ流し)で汗を流して白馬駅付近の「そば神」でざるそば(930円)を食べ、14:41発サイドビュー「しなの84号」にて帰途につく。

 このコースは水場が皆無で十分水を確保していった方がよい。各山荘では水は購入できる。
 今回は今までに経験したことのない厳しいルートであった。特に鹿島槍〜キレット小屋〜G5〜五竜岳にかけては崩れやすい岩を這いずり回ってアップダウンしなければならない。大きなリュックを担いでの登行では注意が必要である。よく我々中年族が転落、滑落もなく無事に踏破できたものだ。もう一度登れと言われれば躊躇するコースでもある。しかし思い出となる山となった。

種池山荘 200人収容
冷池山荘:0261-22-1263 250人収容 2食付き8600円+昼弁当800円
五竜山荘:0261-72-2002 300人収容 2食付き8600円

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