Mickey-sonのホーム登山の部屋登山の記録→四国→徳島県→蒲生田岬の入道丸(次郎坊)

登山の記録  徳島県

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入道丸/次郎坊(にゅどうまる/じろうぼう)岬めぐり登山

地図でコースを見る   所要時間 4:50  水平歩行距離 8.8Km 累積標高 ±720m
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【日  時】 2023年3月19日(日)
【山  名】 入道丸(次郎坊) 235.2mH 四国最東端三等三角点 109.5mH
【山  域】 徳島県阿南市椿町蒲生田岬
【天  候】 晴れ
【メンバー】 Mickey-son 1名
【コース 】 船瀬海岸公園駐車場(5mH)9:30→本道外れ(2mH)9:42→登山口(25mH)9:50→尻杭のコル(140mH)10:10→入道丸(235.2mH)10:25〜:30→かもだ岬温泉分岐(150mH)10:43→堀切のコル(50mH)11:06→猪垣(60mH)11:10〜:15→四国最東端三等三角点(109.5mH)12:05→大池分岐(30mH)12:25〜:35→岬神社祠(45mH)12:40→蒲生田岬灯台(20mH)12:45〜13:10→波の詩モニュメント(2mH)13:15〜:30→賀立神社(10mH)13:45→蒲生田トンネル(15mH)14:12→船瀬海岸公園駐車場(5mH)14:20

 隣りの明神山に登った時から気になっていた室戸阿南海岸国定公園に属する蒲生田(かもだ)岬にある低山ではあるが面白そうな海岸沿いコースの入道丸(次郎坊)及び四国東端三角点を経由する岬めぐり縦走登山を実施。

 国道55号線から椿泊(つばきどまり)/蒲生田岬を目指し東進してから一部狭い道を岬に向かって進み、「かもだ岬温泉」の下に位置するある「船瀬海岸公園」の駐車場に車を止める。まずは登山口を目指して車で走行して来た道を戻り、道端にある「入道丸」の小さな標識で左手の民家の方に入っていき、更に右側の坂道を登っていく。すると目の前に周りを山に囲まれた田んぼが現れる。地理院地図に描かれた尾根道はこの田んぼの反対側(西側)にあるが最近のネットのGPSログではほとんどこちらを歩いているようなのでそのまま歩みを進める。次の民家を右に見て更に奥に入っていくとピンクのマーキングテープが付けられた登山口となる。

 ここからは新しく造成された土肌の露出した直進的な急坂となるがピンクのテープは頻繁に付けられている。すぐに上着を脱ぐことになり後方を振り返ると椿泊湾が見えている。造成道は次々に分岐が現れるが進むべき道の判断に迷う分岐があるが基本、上に向かって行けば良い。後で聞いた話ではこの道は備長炭用のウバメガシを伐採するために作られたということである。やがて「尻杭(しりぐい)のコル」と書かれた地点で本来の尾根筋の登山道と合流することになる。そこから下の方を見ると踏み跡はあるようなのでこの尾根道からでも登ってこれそうである。以前に地図に描かれていた道が薮化された苦い経験があるので今回は採用しなかったがこの尾根道は薮化するような植物が無いので大丈夫そうである。ここから左に折れて樹林帯の中の歩きとなるので当然展望は無い。道は判然としないのでピンクのテープが道案内。足元は倒木、下木、茨などが無いため木を避けるだけで何処でも歩き易い。

 右側が切れ落ちた岩尾根を進んでいく。四等三角点のある「入道丸(点名:次郎坊)」に到着。しかしウバメガシ樹林に囲まれ展望は全く無し。相変わらず樹林帯の中だが今までと違って尾根は広々としている。岩がごろごろとした尾根道を下っていき、T字路にぶつかると小さな標識には「?と岬」と書かれている。左に曲がると「かもだ岬温泉」で反対の右に折れて南進して徐々東進して岬を目指す。やがて右側に太平洋が木々の間から見えてくる。しかし断崖絶壁に出るには灌木が邪魔して簡単には出られない。背中を丸めて掻い潜ってようやく写真に収めることだできる。

 鞍部になると「堀切のコル」との標識がある。そこからピーク75手前になると高さ1m位の石垣が直進的に下に続いている。これが猪を避けるために築かれた「猪垣(ししがき)」と言われるものである。下の方まで様子を探りに行くがキリがないので戻ることに。再び太平洋が灌木越しに見えている。その先は相変わらずの絶壁である。何のためか解らないが広く伐採された場所に出ると北側の視界が開け、山並みが見える。再び尾根筋の樹林帯の中に入り、目の前に四国最東端三角点の山が見えると進路が北側に変わる。その方向の先には歩き易そうな尾根道が続いているがここで右に折れ、進路を東に変える必要がある。何気なく歩くと間違った方向に行ってしまうので注意が必要である。

 緩やかに登っていくと四国最東端三等三角点の点名:蒲生田である。ここも樹林に囲まれ展望は無い。少し下ると太いロープが設置されている場所に出会う。ロープに従って右に折れて下っていくがロープを頼らざるとも下れるような坂道である。ここでも直進して他の尾根に入らないように注意が必要。

 やがて下りの丸太階段が現れる。ここからは蒲生田岬の遊歩道に入っていくことになる。鞍部になると左に「蒲生田大池」に下る遊歩道があるが、このまま直進する縦走路があるはずなので取り付き場所を探す。目の前にある踏み跡に入って行くが灌木の薮に阻まれて前進できない。諦めて少し「蒲生田大池」方面の遊歩道を下っていくと右側の枝に赤いテープがあるのを発見。ここから灯台に向かってロープが設置された道を木々が覆いかぶさっているので身を屈めながら登っていく。

 やがてコンクリートで囲まれた祠に到着で一息。この付近に旧海軍のレーダー跡が残り、斜面には壕跡が幾つか残っているらしいが壕跡は見かけたがレーダー跡は気付かず。もう一度、樹林帯に突入。やはり身を屈めなければならない。その先で再び遊歩道に出てから丸太階段を登りきると四国最東端にある無人の「蒲生田岬灯台」に到着。ここで縦走登山の終了である。灯台からの眺望は素晴らしく、北側の椿泊湾の対岸には椿泊の半島とその集落、舞子島、その奥には淡路島が、東側には伊島がたたずみ、和歌山県、太平洋まで望むことができる。今日は確認できなかったが条件が良ければ鳴門大橋も見えるらしい。この蒲生田岬灯台と紀伊日ノ御埼灯台を結んだ線から北側が瀬戸内海というわけで、蒲生田岬沖は太平洋の境目となっている。

 灯台下のベンチで雄大な太平洋を眺めながら昼食とする。食後、灯台の上部に上がり周りの眺望を楽しむ。

船瀬海岸公園→ 目の前の椿泊湾→ 小さな標識で左へ→
右の坂道へ→ ぽっかりと平地が現れる→ 登山口→
振り返ると椿泊湾→ どちらの道にもマーキングテープ→ 尻杭のコルで尾根道と合流→
ピンクテープが頼りの樹林帯歩き→ 右側が切れ落ちた岩の道→ 四等三角点のある入道丸頂上→
岩尾根を歩いていく→ T字路の標識で右に折れる→ 絶壁の崖下を見る→
鞍部 堀切のコル→ 猪垣が続く→ 太平洋→
東側を見る太平洋→ 北側の風景→ 相変わらずの樹林帯の中→
ここで針路を北にとる→ 四国最東端三等三角点→ 太いロープ設置場所で右折→
蒲生田岬の遊歩道で下っていく→ 灯台や伊島が見えてきた→ 蒲生田灯台への道→
樹林帯の中を登っていく→ 岬神社の祠に出る→ 再び遊歩道に出る→
遊歩道で灯台を目指し登っていく→ 岬の東には伊島、奥には紀伊半島→

 灯台から長いコンクリート階段を下ってから椿泊湾を右に眺めながら海岸淵を歩いていく。やがて石のモニュメント横に出る。波と風をモチーフにした「波の詩(うた)」でハート型の空洞からは伊島や水平線を望むことができるようになっている。丁度居合わせたサイクリストにインスタ映えする写真を撮って貰う。ついでに乗ってきている100万円の自転車で話が弾む。少し足を進めると「クロアゲハ」のモニュメント。ここで観光客用の駐車場となる。

 今回は別の自転車を積んできたのでここからは船瀬の駐車場まで地道を約3Kmを歩くことになる。折角なので里村に入り、途中で「賀立(かだち)神社」に寄り道して今年の干支である「撫でうさぎ」を撫でに行くことにする。かわいい石造りに兎が2体がちょこんと寝そべっている。撫でると縁起が良いらしいので撫でておく。本殿の中には「波蹴り兎」の彫り物もあるらしい。

 近くで畑仕事をしていたおばさんに色々尋ねると「蒲生田」の読み方はかもうだ、がもうだ、かもだの諸説があるが地元では「かもだ」と呼んでいるらしい。また「猪垣」は江戸時代から蒲生田岬の山全域にあったと言っていた。よく山の奥にまで石垣を積んだものだ。昔の人の苦労がうかがわれる。この後でも、てくてく歩きの沿道の山側にも「猪垣」をあちこちで見かける。まるで万里の長城のようだ。整備すれば立派な観光資源となるのではないかな。

 蒲生田トンネルを抜ける「と船瀬海岸公園」に到着。この後、対面の椿泊の先端までサイクリングするため温泉には立ち寄らず。

海岸沿いに戻っていく→ 伊島をバックに石のモニュメント「波の詩」 クロアゲハのモニュメント→
賀立神社にある「撫でうさぎ」→ サザエの空を背にした海亀→ 道の沿道にもある猪垣→
 
船瀬海岸公園からの椿泊湾の景観

 海崖沿いのコースため海が眺められるコースかと思っていたが海側は終始、灌木に阻まれている。しかし無理して灌木を分け入ると太平洋と波が打ち付ける海岸線の絶景が広がる。登山前はマイナーなコースであるので道は薮化されているかと思いきや予想に反して歩き易いコースであった。マーキングテープもしっかりと付けられており安心して歩くことができる。
 トイレは船瀬海岸公園と蒲生田岬の駐車場にある。

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