Mickey-sonのホーム山の部屋山紀行→九州→九重山

山紀行  大分県

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 くじゅう連山(大船山 平治岳 久住山)

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【日  時】 2010年5月30日(日)〜6月1日(火)
【山  名】 くじゅう連山   大船山(たいせんざん) 1786.2m、平治岳(ひいじだけ) 1642.8m、久住山(くじゅうざん) 1786.5m
【山  域】 九州 九重山系
【天  候】 30日 晴れ、31日 晴れのち雨、1日 晴れのち曇り
【メンバー】 白馬夫婦、和田、相良、知加良、ISO208夫婦、Mickey-son 8名
【コース 】  1日目(30日 日) 所要時間 2:20
ゲート前(1170m)14:00→諏蛾守越(1535m)15:20→北千里浜(1490m)15:40→法華院山荘(1303m)16:20
 2日目(31日 月) 所要時間 9:00
法華院山荘(1303m)7:30→坊ガツル(1260m)7:45→大船山、平治岳分岐(1260m)7:50→立中山分岐(1465m)8:40→段原(1700m)9:25〜:37→大船山9:50〜:57(1786.2m)→段原10:10→北大船山(1706m)10:20→大戸越(1470m)11:00〜:10→ピーク(1630m)11:30→平治岳(1642.8m)11:40→ピーク11:55→大戸越12:15〜:50→坊ガツル13:25〜14:20→指山分岐(1260m)15:40→ゲート前16:30
 3日目(1日 火) 所要時間 4:35
牧ノ戸峠(1330m)8:15→沓掛山(1503m)8:50→扇ヶ鼻分岐(1590m)9:35→避難小屋、トイレ(1625m)10:10→北千里浜分岐(1630m)10:15→中岳分岐(1705m)10:25→久住山(1786.5m)10:40〜:55→久住分れ(1630m)11:17→避難小屋(1470m)11:18→星生山分岐(1640m)11:40→扇ヶ鼻分岐11:50→沓掛山12:25→牧ノ戸峠12:50

1日目
 朝の4時に明石を5人で出発。ISO208夫婦のグループは前日にフェリーで移動。我々は3人で交替しながらの運転である。休日なので高速は1000円で行くことができる。しかし残念ながらしょっぱなから失敗。九州道から鳥栖ジャンクションで大分自動車道に乗り換えなければならないのに、車のガス欠のサインが出ていたので給油するためのサービスエリアを探しているうちに乗換えを忘れ、そのまま九州自動車道を走っていまい、間違いに気付いた広川ICで一旦下りて、ガソリンを補給後、再度高速に入り大分自動車道に向かう。結局、通行料金は2000円となってしまった(これでも安い!!)。予定の九重ICで高速を降り、途中、九酔渓を観光してから九重(ここのえ)町 長者原(ちょうじゃばる)に向かう。

 14時に長者原に到着。ビジターセンター右側より指山自然観察路(硫黄山道路)を車で進入し、ゲート手前で駐車(10台ぐらい駐車可)し、道標に従い、コンクリートで舗装された治山用道路を登っていく。この時間帯なので下山中の登山客に多く出会う。砂防ダムを右手に見て進むと左手に樹木が少ない三俣山(みまたやま1744.7m)、正面に噴煙を上げている硫黄山の一部が見えてくる。硫黄の匂いもかすかに漂ってくる。ショートカットし、山道に入るとコケモモ、イワカガミが。またミヤマキリシマも所々にピンクの花を咲かせている。再び治山用道路に入ると正面に山腹より噴煙を上げている硫黄山が間近に見える。その様子を見ると今にも噴火しそうな感じである。その山肌も硫黄のため黄色くなっている。手前の立ち入り禁止の標識の所で対岸に渡り、治山用道路を離れる。色々な種類の火山岩が散乱している道を、黄色のペイントマークに従い、登っていく。

 峠の諏北千里と正面に大船山、北大船山蛾守越(すがもりごえ)で一休憩、左手には三俣山登山道が、右手には非難小屋及び居場所を知らせるために鳴らすのか鐘が吊るされている。下界のコンビニからはるばると持ってきたビールをフライングで皆で飲む(本来は法華院山荘で飲む予定だった)。氷で冷やしてきたため良く冷えて非常においしい。やはりビールは飲みたいときに飲むのが最高である。重い思いをして持参してきた甲斐があるというものである。これで少しは軽くなったのとアルコールで快適に歩みを進める。ここからは下りとなり、広々とした川原然の北千里浜に下り立つ。ここで左に折れ(右は硫黄山の麓を抜け久住山への道)、しばらく砂礫地の水平道を進む。左に沢を見ながら法華院山荘までは高度を下げる。対岸にはちらほらミヤマキリシマが花を咲かせている。明日への期待が膨らんでくる。やがて法華院山荘が下方に見えてくる。源泉を汲み出している小屋を通過すると山荘の裏手に到着。

 法華院山荘でISO208夫婦グループと合流。夕食前に本館前のベンチで皆で揃ってビールで乾杯。あまり宿泊客は多くなく、山荘は混雑はしていない。夕食前に温泉(入湯料500円)に入る。湯船は4畳ほどで、かすかに硫黄の匂いがして湯の花が浮いている。泉質は単純硫化水素泉で動脈硬化症、高血圧症に効果があるらしい。石鹸は使用禁止のため体を流すだけである。目の前のベランダに出ると坊ガツルが一望できるがフェンスが腰までしかないため、外を歩いている人からは上半身は丸見えである。(女風呂も同様)
 法華院山荘は500年前に天台宗の修験場として開かれた所と案内されていた。宿泊には8人用ログハウス(2万円)を借りていたのであるが想像していたのと大分イメージが違い、小さな建物で、中はロフト形式。1畳/人程度しかスペースが無く、がっかりである。また枕は無く、毛布は6枚/4人と中途半端な数である。山荘は何を考えているのやら。このため2枚(300円/枚)を追加するが敷布団と毛布2枚だけでは夜間は冷え込む。しかし久しぶりに見る夜空は満天の星である。
 トイレは本館(約100m)まで行かないとならないが、ここのトイレは水洗で、山小屋特有の嫌なにおいは全く無く快適である。

諏蛾守越コース登山口 長者原を望む
諏蛾守越コース登山口→ 長者原を望む→
火山岩がごろごろした中を歩く 噴煙を上げる硫黄山
火山岩がごろごろした中を歩く→ 噴煙を上げる硫黄山 ここで左に沢を渡る→
北千里と硫黄山(久住山方面) 広々とした北千里と奥は大船山(法華院方面
北千里と硫黄山(久住山方面)→ 広々とした北千里と奥は大船山(法華院方面)→
平治岳、北大船山を法華院より望む 北大船山、大船山を法華院より望む
左から平治岳、北大船山を法華院より望む→ 左から北大船山、大船山を法華院より望む→

2日目
 5時頃朝風呂に入りさっぱりして食堂で朝食をとり、山荘で準備してもらった弁当を持っていざ出発。左手高台にある建物を過ぎると三叉路を右に折れ、木道を歩く湿地帯となる。橋を2つ渡るが2つ目の小川には玖珠川(くすがわ)の源流と案内板が立っている。この川は最後には筑後川となり、有明海に注ぐ。すぐに坊ガツルキャンプ場である。広々とした草原でキャンプには絶好の場所である。ここはRamsar条約に登録されている湿地である。避難小屋の前を通って進むと大船山、平治岳分岐で右のコースを採り、大船山を目指す。

 いき段原付近より坊ガツル全景なり樹林帯の急な登りである。登山道は安山岩と滑りやすい黒い粘土状の火山灰土であり、雨で浸食されていくつもの窪みの谷?ができており、また雨が降った時の流水ため窪みを避けた脇道などでさまざまなルートがある。少し不安にもなるが最終的にはいづれも合流しているようである。振り返ると法華院山荘周辺が眼下に見える。途中、3合目あたりの右手に立中山方面への分岐を通過する。ウグイスやホトトギスの鳴き声も盛んに聞こえてくる。尾根付近になるとミヤマキリシマが増えてくるがほとんど蕾のままである。

 急登を登りきると鞍部の段原(だんばる)でリュックを置き、空荷で大船山を目指す。少し進むと左手に大船避難小屋がある。最初はほとんど水平道で足を速め、最後の胸突き八丁の岩場を登りきると二等三角点の頂上である。頂上では残念ながら遠望はほとんど効かないが北には北大船山と大きな火口跡の米窪(よねくぼ)が、西には三俣山と坊ガツルが、東の直下には水を溜えた雰囲気の良い御池(火口湖)が見える。
 段原から北大船山の尾根縦走路の周辺はミヤマキリシマの群生地であり登山道はミヤマキリシマの枝がせり出してきて人が通るのがやっとである。満開であればさぞかしすばらしい眺めであろうが今回はまだ蕾であり残念ながら想像するしかない。例年であれば今頃が最盛期であろうが今年は最近の冷え込みのせいか1〜2週間ほど開花が遅れているようである。右側には米窪北大船山より米窪、平治岳方面を見るを見て、北大船山を過ぎると、後はジグザグの道を下り鞍部の大戸越(うとんごし)に到着。

 大戸越でリュックを置き、平治岳に登る。しかし大船山よりは直登に近いきつい登りである。やっとの思いで大きな岩場に到着、頂上かと思ったのだがその先に更に数十メートル高い頂がある。しばし落胆。しかしここまで来たからには平治岳まで足を伸ばすしかない、重い腰を上げる。平治岳頂上では木々に囲まれ見晴らしは良くない。すぐにもと来た道を引き返す。平治岳の下山ルートは上りとは異なっていた。

 大戸越から三俣山を望む大戸越で昼食をとり、出発する頃には天気は曇ってきた。下山は午前中と同じような樹林帯の中の山道をドンドン下っていく。
 坊ガツルに到着後、コーヒーで休憩をとっていたら、ついにぽつぽつ雨が降り出してきた。キャンプ場の炊事場に避難。しかし雷も鳴り出し、雨量が多くなりだした。しばらく雨が止むのを待っていたが、止む気配が無いので風もないのを幸いに傘を差して出発する。法華院山荘への分岐を右に曲がり、九州自然歩道に入る。この先からは樹林帯の中の歩行となる。しばらくは登りとなり、右手に大船林道への分岐を見て、高度を上げる。木道が現れると雨ヶ池越(1358m)でここを過ぎてからは下っていくのみ。この山岳の岩石は火山岩のため足を乗せても滑りにくいので濡れた土の上を歩くより石の上を歩くほうが楽である。

 このまま進めば長者原のビジターセンターに下るのでISO208グループとはここで別れ、我々は駐車した場所に帰るため、指山(ゆびやま)自然観察路の標識で左に折れ、更に降り出した雨の中を指山を巻いて、高低の無い道を無言で進んでいく。沢を3度ほど渡ると駐車地に着く。

 長者原到着後、すぐ近くに酒屋があったので今晩用のアルコールを買って宿泊予定の九重観光ホテルに向かう。このホテルには登山者の宿泊プランがあり、1泊2食 + おにぎり弁当 + 入浴券で10500円である。温泉は64℃の単純硫黄泉。

法華院山荘と三俣山 法華院山荘の温泉
法華院山荘と三俣山→ 法華院山荘の風呂→
坊ガツル ハルキキョウ
坊ガツル手前の木道→ 湿地に咲くハルキキョウ。イワカガミもあちこちで見かける→
坊ガツルキャンプ場 大船山、平治岳分岐
坊ガツルキャンプ場→ 大船山、平治岳分岐 写真左手には登山者数のカウンターが設置されている→
大船山への急登 段原から北大船山方面を見る
大船山への取り付きの急登→ 段原から北大船山方面を見る→
大船山頂より段原付近を望む 大船山頂直下の雰囲気の良いお池
大船山頂より段原、米窪付近を望む→ 大船山頂直下の日本庭園風の雰囲気の良いお池→
北大船山より段原と大船山を望む
北大船山付近より坊ガツルを見下ろす→ 北大船山より段原と大船山を望む→
北大船山付近のミヤマキリシマ 大きななミヤマツツジ(北大船と大戸越の間で)
北大船山付近のミヤマキリシマ→ 大きなミヤマキリシマ(北大船と大戸越の間で)→
大戸越から三俣山と硫黄山とミヤマキリシマ
大戸越から三俣山と硫黄山とミヤマキリシマ→ 大戸越から平治岳方面→
平治岳への登り 平治岳への下り。大戸越を見る
平治岳への急な登り→ 平治岳からの下り。大戸越を見る→


3日目
 朝風呂に入り、出発。牧ノ戸峠で道路横の駐車場に車を止め、登山開始。コンクリートで舗装された、いびつな道を登っていく。コンクリートが切れると展望台が現れる。由布岳も見えるようだが晴れていても遠くには雲がかかっており残念ながら見ることができない。岩場に来ると沓掛山(くつかけやま)であるが孤高の山ではないため、普通に歩いていれば見逃すしてしまうような小さな頂上である。頂上も狭い。この辺りは岩場が多く歩きづらい。沓掛山を過ぎるとしばらくは下りであり、その後、なだらかな稜線の登りである。

 右手に扇ヶ鼻(おうぎがばな)分岐が現れ、この付近から南からのガスが出始め、髪の毛に付いたしずくが滴り落ちる。半袖では寒くなってきたので長袖を羽織る。西千里浜では10m先が見えない状態となる。広々とした稜線のため、岩にペイントされた黄色のマークやトラロープを頼りに進んでいく。マークが無ければ簡単に道を間違えてしまうコースである。途中、左側に北千里、中岳への分岐がに次々に出会う。避難小屋とトイレがある広場でしばし休憩。気温9℃で肌寒い。周りは何にも見えないために石がゴロゴロ転がっている道を黙々と歩くのみ。
 頂上でもガスがかかったままで何にも見えない。大手のツア客で混雑している。景色を楽しめないので記念撮影、休息及びビールを飲んだ後、早々に下山を開始する。ただ登っただけの頂上であった。

 下山後、牧ノ戸峠でホテルで準備してもらった弁当で昼食をとった後、昨晩泊まったホテルで発行された無料の入浴券を使用して汗を流して帰途に着く。高速割引は平日であるため平日昼間割引と平日夜間割引があるのでまずは最大100kmの料金を最大3割引の昼間割引を適用すべく大宰府ICで高速を降りたのであるがICが大きく、一方通行の道が続き、すぐに上りの料金所に入ることができずおまけに道に迷ってしまったのでその後、この方法は諦める
 15時に出発して23時に明石に到着。平日夜間割引は適用された。全走行距離1410Km。

牧ノ戸峠駐車場。この前に登山口がある 牧ノ戸の登り口
牧ノ戸峠駐車場。この前に登山口がある→ 牧ノ戸峠登山口→
最初の展望台 この方向に由布岳が見えるはず 奥に三俣山 展望台より
最初の展望台 この方向に由布岳が見えるはず→ 奥に三俣山 展望台より→
沓掛山を振り返る 沓掛山付近から久住山方面への尾根筋を見る
沓掛山を振り返る→ 沓掛山付近から久住山方面への尾根筋を見る→
扇ヶ鼻分岐からガスが出てくる 久住山頂
扇ヶ鼻分岐からガスが出てくる→ ガスの中の久住山頂→

 今回の登山でミヤマキリシマの群落を見ると、花が満開であればすばらしい景観であろうと想像されるが開花時期が遅れていてとても残念な登山結果であった。

ミヤマキリシマ
 ツツジ科の半落葉低木。高さ0.3〜1メートル。小枝をよく分け、枝が横に張る。葉は楕円(だえん)形で長さ1〜1.5センチ、革質で表面に褐色の剛毛がある。5〜6月、枝先に漏斗(ろうと)状で先端が五裂する径2〜2.5センチの花を2〜6個開く。花色は紅紫色、朱色、桃色、薄紅色など。九州の標高約1000メートル以上の山地に生え、雲仙(うんぜん)岳、阿蘇(あそ)山、霧島山から開聞(かいもん)岳まで分布する。
 ミヤマキリシマは、火山活動により生態系が撹乱された山肌で優占種として生存できる。逆に火山活動が終息し植物の遷移によって森林化が進むと、優占種として生存できなくなる。
「大船山のミヤマキリシマ群落」として国の天然記念物に指定されている。

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