Mickey-sonのホーム山の部屋登山の記録→近畿→大普賢岳

登山の記録  奈良県

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大普賢岳登山(だいふげんだけ) 七曜岳(ひちようだけ) 和佐又山(わさまたやま)

地図でコースをを見る  1日目 所要時間 1:10 水平歩行距離 1.5Km 2日目 所要時間 8:30 水平歩行距離 10.2Km

【日  時】 2018年4月21日(土)〜22日(日)
【山  名】 大普賢岳(だいふげんだけ) 1780.1mH 国見岳(くにみだけ) 1655mH 七曜岳(ひちようだけ) 1584mH
和佐又山(わさまたやま) 1344.2mH
【山  域】 奈良県上北山村
【天  候】 両日ともに晴れ
【メンバー】 もりごん、ふくちゃん、にっしゃん、Mickey-son 4名
【コース 】 1日目
和佐又ヒュッテ(1140mH)15:50→大普賢岳分岐(1344.2mH)16:00→和佐又山頂上(1344.2mH)16:15〜16:20→大普賢岳分岐(1344.2mH)16:55→和佐又ヒュッテ17:00
2日目
和佐又ヒュッテ(1140mH)6:05→記念碑(1190mH)6:15→和佐又山コルの分岐(1250mH)6:25→和佐又北周遊コース分岐(1380mH)6:40→シタン(指弾)の窟(1415mH)6:55→朝日の窟(1445mH)7:05→笙の窟(1465mH)7:10→鷲の窟(1460mH)7:12→無双洞分岐(1455mH)7:15→日本岳の鞍部(1505mH)7:25→石ノ鼻(11565mH)7:35→小普賢岳分岐(1595mH)7:45→大峯奥駈道縦走路合流(1740mH)8:20→大普賢岳頂上(1780..1mH)8:25〜8:35→水太覗(1705mH)8:55→弥勒岳横(1690mH)9:05→国見岳横(1645mH)9:25→稚児泊(1565mH)9:50→展望地(1585mH)10:00→七曜岳(1584mH)10:20〜:50→無双同分岐(1585mH)10:50→水簾の滝(1025mH)12:10→水太林道分岐(975mH)12:25→底無し井戸(1110mH)13:20→笙の窟分岐(1240mH)13:45→和佐又山コルの分岐(1250mH)14:20→記念碑(1190mH)14:30→和佐又ヒュッテ(1140mH)14:35

1日目
 奈良県の大峰山脈を形成する山の一つで、大峯奥駈道上にある大普賢岳を和佐又(わさまた)ヒュッテから反時計回りに周回する。
お昼前に地元を出発して阪神高速、南阪奈道路、大和高田バイパスを乗り継ぎ、橿原からは169号線(東熊野街道)で南下していく。途中、吉野の「平宗本店」で名物の「柿の葉寿司」を購入して後、すぐ近くの由緒ある「本善寺」を散策してから大迫貯水池を通過、新伯母峯トンネルを出てすぐに和佐又口バス停で右折して和佐又ヒュッテに15時過ぎに到着。内部は入るとすぐに食堂の大広間となっており、右奥は旧教室が続いて宿泊施設となっている。受付で宿泊名簿と合わせて用意されている登山届に記入して提出する。ヒュッテ前には芝生のテントサイトが広がってその先にはコバイケイソウが群生しているが冬場はスキー場となっているようである。

 ロッジに荷物を置いた後、夕食まで時間があるため散歩がてらに和佐又山に登ることにする。道中には左右に広々とした芝生のキャンプ地があり、車で乗りこんでテントを張っている人達が点在している。分岐からゲレンデと思われる広々とした斜面をジグザグに登って行くと大きく開けた頂上にたどり着く。頂上は白い石灰石がゴロゴロ転がっている。ここから北西方面に右から日本岳、石ノ鼻、小普賢岳が凸凹しているのが見える。ここから見ると登りは大変そうである。東の方には大台ケ原も望める。少し肌寒くなってきたので夕日は諦めて下山する。1時間程度で往復できる。

 下山後はロッジの風呂では湯量の制限があるということでヒュッテにある共同風呂に入ることにする。シャワーが3つと木の風呂が2つあるが一つの風呂桶には4人ぐらいしか入れない大きさである。本日は客が少ないので風呂は一つしか使用していない。入浴後は缶ビール(500cc/600円)で乾杯して6時から弁当箱に盛られた夕食を食する。

 ロッジ内は空調、トイレ付きユニットバスが付帯して下に3人、ロフトに2人の計5人が泊まれる広さである。夜食に柿の葉寿司を食べた後、特にすることもないので就寝する。寝る前に雲一つない夜空を観賞するため屋外に出るが残念ながら三日月のため満天の星空とはなっていない。寒さは感じられない。

旧校舎を移築した趣ある和佐又ヒュッテ→ 宿泊したロッジ→ 広々とした気持ちの良い芝生のキャンプ場→
左に折れる 直進は大普賢岳へ→ ジグザグの道を登って行く→ 広々とした和佐又山頂上→
大普賢岳を望む 手前には凸凹の山並み→ 途中の道沿いにある山桜が満開→ 夕食 ご飯は食べ放題→

2日目
 5時に起床してヒュッテ食堂ですでに準備されている朝食を勝手に食べてから昼用弁当を持って気温14℃の下、6時にヒュッテを出発する。空はすでに十分に明るく全くの快晴で絶好の登山日和である。
ロッジ前を通り、コンクリート道を歩んで行く。記念碑がある所で右からの沢道コースと合流して、左に昨日登った和佐又の道を見て階段道を緩やかに登って行く。やがてベンチや案内板がある和佐又山コル分岐に出る。左は和佐又山へ、、ここで右に折れてすぐに左に下山時に帰ってくる無双洞への分岐が現れる。つまり四つ辻となっている。我々は直進して尾根筋を日本岳方面に向かう。周りにはブナや赤いすべすべした幹の木「ヒメシャラ」を多く見かける。これ以降あちこちで見かける。

 しばらくはブナ林の中を森林浴をしながら緩やかに登っていく。やがて正面に「石ノ鼻」が梢越しに見えてくる。左手に大岩を見かけると右手に日本岳から尾根筋に伯母峰辻に下る「和佐又北周遊コース」への分岐が現れる。右手に岩稜の絶壁を眺めながらその裾を巻いていく。左側が所々かなり下まで切れ落ちている狭い箇所にはロープが設置されている。

 最初に「シタン(指弾)の窟(いわや)」に出会う。少し窪んでいるだけでそれほど大きくはない。次に始めての鉄梯子が現れる。この後、回り込んで激坂を鎖を頼りに登っていくと「朝日の窟」である。3番目の「笙の窟(しょうのいわや)」は「第62靡(なびき)」の修行場で一番大きな窪みである。右奥には冷たい水が滴り落ちており飲める様に道具が置かれている。気温も22℃になっているのでおいしく頂く。ここからは「大峯奥駈道」のルートとなっている。険しい道を2分ほど歩くと次の「鷲の窟」に到着。頭上には巨岩が覆いかぶさっている。その様が鷲に見えなくもない。いずれの窟も修験者の行場となっている。
 すぐ先の左側に「無双洞」へのショートカット道に出会った後、ロープで体を支えながら激坂を登りきるとクマザサに覆われた稜線に出る。日本岳の鞍部となる。右に折れると窟群の上部にある日本岳頂上だが今回は登頂を諦めて左に折れて先に進んでいく。更に厳しい登りが続き、次々に梯子、鎖場、渡り廊下を通過してどんどん高度を上げていく。足元にはあちこちにイワカガミが群生しているが残念ながら花はまだまだである。「石ノ鼻」から眺望を楽しんだ後、小普賢岳分岐を左に見てから大普賢岳の右側を巻いて行く。

 道標地図がある大峯奥駈道縦走路に合流してからは左に折れて5分の尾根登りでようやく第63靡の大普賢岳の頂上に到着。ここまで2時間20分、まあまあのペースである。頂上は細長い10畳ほどの広さがあり、角張った岩場である。誰も居ないのでゆっくりできる。本日は快晴で頂上からの眺望は非常に良く、360度見渡せられる。記念撮影をして下山開始。先頭者は歩くスピードが速いということで先頭を変わっていくが結局、誰が先頭でもペースが速いらしい。

 いきなりの急坂を下るとその内にクマザサに覆われた少し稜線を外れた緩やかな道歩きとなる。やがて左側に視界が大きく広がる。「水太覗」である。覗き込むとスパッと深い谷底まで急激に落ち込んでいる。この先は水太谷となり天ケ瀬川へと続いているのだろう。八経ヶ岳を含め南側の山並みが一望できる。振り返ると先ほどの大普賢岳も。第61靡の弥勒岳を過ぎてからはシャクナゲの群生の中を進んでいく。

 国見岳も左に見るだけで登頂はパスしてまた険しい木梯子や鎖場の道を下っていくと鞍部となり、第60番目の靡である「稚児泊(ちごどまり)」に到着。この付近は苔むす岩がゴロゴロした幻想的な雰囲気である。ここから再び七曜岳まで鎖を使って登り返さなければならない。なだらかな道になると左側に弥勒岳、大普賢岳、石の頭、小普賢岳の見事なコブが見渡せられる絶好のビューポイントが現れる。

しばらくは階段→ 和佐又山とへの分岐 右に折れる→ ブナ林の中を緩やかに進む→
「石ノ鼻」が見え出す→ 右に和佐又北周遊コースが現れる→ 巨岩の裾を歩いていく→
「シタン(指弾)の窟」→ 最初の鉄製の梯子を登る→ 「朝日の窟」が現れる→
岩壁の下に「笙の窟」がある→ 「笙の窟」 右奥に湧き水がある→ 「鷲の窟」→
「鷲の窟」の上を見ると岩が覆いかぶさっている→ 左側に「無双洞」への分岐が現れる→ 日本岳の鞍部への厳しい登り→
崖っぷちに設置された渡り廊下→ これから鉄梯子や鎖場の連続→ 大峯奥駈道縦走路に合流 左へ→
大普賢岳頂上→ 「水太覗」から南西に左から八経ヶ岳と弥山、
頂仙岳が望める→
振り返ると大普賢岳→
国見岳を左に見て巻いて下っていく→ 急激な鎖場を下っていく→ 「稚児泊」で左に折れる→
振り返って弥勒岳、大普賢岳、石の頭、小普賢岳
のコブが見られるビューポイント→
七曜岳が見え始めた→ 七曜岳頂上→
「石ノ鼻」からの展望(北西方向) → 大普賢岳頂上からの展望(南西方向)

 第59靡の七曜岳(しちようだけ)の頂上はスペースが僅かしかない岩場である。北西側には視界が開け、山上ヶ岳、大日山、稲村ヶ岳、バリゴヤノ頭が望める。ここでヒュッテで作ってくれた弁当で昼食とする。反対側から登ってきた登山者に代表的な山名を教わる。

 ここの下りもいきなりの急坂である。木の根の張った急降下で慎重に下っていく。立派な案内標柱がある無双洞分岐で左に折れ、大峯奥駈道から外れる。その後は幅広い尾根筋のため広々とした急な斜面を延々と下っていくが踏み跡が薄いため、慎重にテープと踏み跡を辿っていく。どこでも歩けるのでルートを見失わないように注意が必要である。特に尾根から沢に向けて大きく方向転換する個所では案内標識もないので皆でしっかり確認しながら下っていく。今回はダブルストックなので体重を腕でカバーできるので少しは楽である。転換個所を見つけて左に大きく方向を変えてからも相変わらず幅広い急斜面をジグザグに下っていく。

 沢音がだんだん大きくなってくると左下方に滝が見えてくる。谷近くで直角に左に曲がると滝下に出る。「水簾(すいれん)の滝」はなめらかに滑り落ちる滝で、上流には無双洞(洞窟)が有り、そこから流れ出た水が「水簾の滝」となっているらしい。水量も多い。冷たい水で火照った顔を冷やす。滝つぼの横には横穴が開いており、ここから水が湧き出ている。本日は暑くなり、水の消費が多く底をつきかけたのでここで補充ができてラッキー。少し下って沢を渡ってから道を確認するため見渡すと上流に石灰岩に赤い矢印が書かれている。また登り返さなければならない。諦めて遡っていくが岩場の直登である。体に鞭打って進んでいく。

 底無し井戸の手前の鎖場からは更に想像以上の急な登りで、おまけにざれ場となっているため足を踏ん張る所も無いので結構しんどい。全く想定していなかった難所で精神的にも体力的もダメージが大きい。「底無し井戸」と書かれた標識はあるのだが急激な斜面があるだけなのでこれを表現しているのだろうか。多分石灰岩地帯であるのでどこかに鍾乳洞のような穴があるのだろうが探す気力もないためそのまま通り過ぎていく。「水簾の滝」からここまで1時間10分もかかっている。ここからもまだまだのぼりが続いて行く手に真っ白な巨大な石灰岩稜がそびえたっている。その下を進んでいく。この辺りは山全体が石灰岩でできているようだ。

 急坂を登りきると後は山麓の裾を巻いていくだけであるが案内標識が現れる度に和佐又まで1時間30分と書かれている。3回もがっくりする羽目になる。勇気づけるためにわざとやっているのか?いい加減な標識はやめてほしい。七曜岳からの急な下りと「水簾の滝」からの急な登りで体力を相当消耗したのでだんだん足が上がらなくなってくる。休憩頻度を増やしてゆっくりとしたペースで歩き続ける。この辺りもコバイケイソウがあちこちに見かける。動物が食べないのでどんどん増えていくのだろう。左に「笙の窟」への分岐を通過するがまだ先は長く、前方に尾根を見る度に和佐又山と思ってしまうがことごとく期待を裏切られてしまう。もう後は惰性と気力との勝負である。

 右手にブナの巨木が見えると30分足らずで和佐又山のコルを通過してやっとの思いで和佐又ヒュッテに到着。ここでビールをぐぐっと飲みたいところだが運転して帰らなければならないので我慢してコーラを飲む。美味しい!!久しぶりの長丁場の歩行ときついアップダウンとで脚がガクガクである。

右から山上ヶ岳、大日山、稲村ヶ岳、
バリゴヤノ頭→
八経ヶ岳と弥山、頂仙岳→ 奥駈道縦走路から左に折れ、無双洞へ
直進は行者還岳、八経ヶ岳へ→
自然林の中の尾根道に入っていく→ 「水簾の滝」とその上部に「無双洞」→ 水太林道と和佐又ヒュッテへの分岐で左へ→
「水簾の滝」横の石灰岩上を歩いて遡る→ 急激な崖を鎖で登っていく→ 「底無井戸」へもロープで→
左に「笙の窟」への分岐 直進する→ 和佐又山鞍部の分岐に合流

参考:ネットでググるとやはり「底無井戸」は存在しているようだ

ネットにあった底から上部を見た底無し井戸

 当日は暑く気温は14℃から28℃まで上昇したので今回は水を2L近く飲んだ。途中、「笙の窟」と「無双洞」で水が補給できたので助かった。ルート上には赤や黄色などのテープの目印があり道に迷うことは無いがアップダウンが多く疲れるコースである。またトイレは和佐又以外には無い。植生はブナ、ナラなどが主体の原生林を形成し、シャクナゲ、サラサドウダン、ヒメシャラも多く見られる。オオヤマレンゲも自生しているようだが気が付かなかった。この山系は石灰岩が多い山であり、あちこちで白い石を見かける。また洞窟も在るようだ。
 下山後、大迫貯水池の奥にある石灰を多量に含んだ「入之波(しおのは)温泉」(800円)で汗を流して足を揉みほぐし帰途につく。往復走行距離400Km。
費用は一人当たり一泊3食で8900円+交通費4700円。

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